体組成計の業務用はレンタルできる?個人用体組成計との違いや精度について解説

体組成計の種類は、業務用と個人用に分けることができ、それぞれ測定項目や精度において違いがあります。

さらに、両者は測定方法や耐久性も異なります。体組成計の購入を検討している方は、業務用と個人用の特徴や精度について調べてから購入するようにしましょう。

また、どの体組成計を買おうか迷われている方に、おすすめの体組成計もご紹介します。

業務用体組成計と個人用体組成計を比べる女性

 

 

体組成計には種類がある

体組成計は、測定方法や使用目的によって種類が異なります。体組成計の種類と特徴を把握し、ご自身にぴったりの体組成計を探しましょう。

測定方法の違い

まず、体組成計は測定方法によって2種類に分けられます。1つは両手両足体組成計、そしてもう1つは乗るだけ体組成計です。

両手両足体組成計

両手両足体組成計とは、両足を乗せるだけなく、手も使って測定する方法です。体組成計は微弱な電流を流して体の状態を測定します。両手両足体組成計は、付属のグリップを使って手と足の両方から電流を流します。

両手両足測定は、より詳細な項目を測定でき、測定のブレも少ないと言われています。

乗るだけ体組成計

乗るだけ体組成計は、体重計と同じように足で測定する方法です。一般的に、家庭用として販売されている体組成計は、乗るだけ体組成計が多く、値段もリーズナブルです。ただし、正しい方法で測定しないと測定データがブレてしまうというデメリットがあります。

 

使用目的の違い

体組成計は、使用目的によっても種類が分けられます。自宅で使う場合やダイエットには個人用、スポーツセンターや医療現場では業務用が使用されます。

個人用

個人用の体組成計は、コンパクトかつ比較的安い価格で手に入れられるのが特徴です。個人用は自宅での使用が想定されるため、収納に困らないコンパクトなデザインになっています。また、相場は5,000〜15,000円程度で、なかには3,000円ほどで販売されている体組成計もあります。

業務用

業務用の体組成計は、大型かつ高額な価格で販売されていることが特徴です。スポーツ選手の健康管理や病院の健康診断などで使われるため、大型で、非常に高価です。

その分、詳細に測定でき、部位ごとの筋肉量や体型判定まで行うことが可能です。さらに、測定したデータはモニター画面で確認できます。

 

 

業務用の体組成計とは

業務用の体組成計は、個人用と比べて価格や測定項目が異なります。さらに、業務用の体組成計は、個人用よりも精度が高く、より正確なデータで測定できます。

業務用体組成計

業務用の体組成計が使用されるのは、主に医療機関の健康診断です。そのため、1日に多くの人が使用するため強度が高く、耐久性のある素材で製造されています。

個人用の体組成計は、例えば4人家族の場合には1日1回、計4回程度の使用を想定して作られているため、不特定多数の人が使用する場所では個人用の体組成計はすぐに壊れてしまう可能性があります。

多くの人が使うことを予想される場所では、耐久性の高い業務用の体組成計を購入することをおすすめします。

 

業務用体組成計の高精度な測定

業務用体組成計は、医療現場でも使用されます。そのため、耐久性だけでなく精度も求められます。

業務用の体組成計は、より正確なデータを測定するために、マルチ周波数測定やデュアル周波数測定などが採用されています。

マルチ周波数測定

業務用の体組成計は、周波数を使って測定します。マルチ周波数測定では、6つの周波数を使って体を測定します。周波数は多ければ多いほどより高精度で測定できるため、マルチ周波数の体組成計は非常に精度が高く、誤差を最少に抑えることができます。

デュアル周波数測定

デュアル周波数測定は、2つの周波数を使って測定します。そのため、マルチ周波数よりも精度は劣りますが、それでも個人用の体組成計よりも高精度に測定できます。また、価格もマルチ周波数の体組成計よりもリーズナブルのため、比較的手に入れやすい業務用体組成計です。

 

業務用独自の測定可能項目

業務用の体組成計では、個人用では測定できない以下の項目についても測定することができます。

  • 筋肉質測定
  • 左右部位別測定
  • 体型判断
  • MBA判定

筋肉質測定

筋肉質測定とは、筋肉の量だけでなく質も測定できる項目です。筋肉を最大限に生かすためには、量だけでなく質も意識する必要があります。特にスポーツ選手は質の高い筋肉が求められるため、トレーニングの際に筋肉質測定が活躍します。

なお、最近では個人用でも筋肉質を測定できる体組成計が販売されています。TANITAのインナースキャンデュアルシリーズは、筋肉質も測定できる個人用体組成計の最高峰モデルです。

左右部位別測定

個人用の体組成計では、主に体全体の体脂肪率や筋肉量を測定します。一方、業務用の体組成計では、脂肪や筋肉の割合を右腕、右脚、左腕、左脚ごとに測定できます。部位ごとに測定することで、より詳しく自身の体の状態を把握できます。

体型判断

体型判断とは、自身の体が標準なのか肥満型なのかを判断できる項目です。身長や体重、脂肪や筋肉量から、標準体型、痩せ型、肥満型に体型を測定できます。メーカーによっては、隠れ肥満型やかた太り型など、より細かい体型を測定してくれる体組成計もあります。

MBA判定

MBA判定とは、アスリート向けの測定項目です。筋肉の質や体型バランスから、自身の体がどの程度アスリート向きの体型かを判断することができます。TANITAのMBA判定では、以下の4タイプに分かれます。

  • ビギナー:運動初心者
  • アマチュア:比較的運動をする人の体型
  • セミアスリート:スポーツ選手に近い体型
  • プロアスリート:スポーツ選手と同じ体型

 

業務用体組成計はさらに2種類に分けられる

業務用の体組成計は、大型タイプと小型タイプに分けられます。大型タイプは、大画面表示のため、立ったままでも測定データを見やすいのがメリットです。

小型タイプは、コンパクトサイズのため、収納スペースに困ることはありません。また、小型タイプは大型タイプよりもリーズナブルな価格設定になっていることもメリットです。

 

測定結果の正確性

ジムや医療現場で使用される業務用の体組成計は、精度が高いため、数値のズレをわずかに抑えることができます。しかし、正しく測定しないと、正確性の高いデータを測定することができない可能性があります。体組成計を使う場合は、正しい方法で測定しましょう。

決まった時間に測定する

測定するときは、決まった時間帯に測定しましょう。正しいデータを測定するためには、一定の条件で測定することが重要です。体は時間帯によって水分量や体温が変化するため、測定データに影響する場合があります。測定データの比較のためにも、決まった条件で測定するためにも、同じ時間帯で測定するようにしましょう。

体水分量と体温による測定データの変動可能性

体組成計は、微弱な電流を流して体の状態を測定します。そのため、体の水分量や体温が変化すると、データも変動する可能性があります。水分や体温が変化しやすい、運動後や入浴後の測定はできるだけ避けるようにしましょう。

水平な場所で測定

体組成計を測定する場合は、水平な場所で測定しましょう。不安定な場所で測定することは危険です。また、不安定な大勢では、体組成計が正しくデータを読み取れません。体組成計を使用する際は、固く水平な場所で測定しましょう。

素足で測定する

上述のように、体組成計は微弱な電流を流して測定します。そのため、靴下などを履いていると、体内にに流れる電流の妨げになる可能性があります。測定する場合は、靴下やストッキングは脱ぎ、素足になった状態で測定してください。また、足裏が極度に乾燥している場合にも体内に流れる電流が不安定になりますので、その場合は足裏をウェットティッシュで軽く拭くなどしてください。

 

業務用体組成計の注意点

高精度な業務用体組成計は、非常に高価です。なかには、100万円を超える体組成計もあります。

体組成計をレンタルしたいという方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的に体組成計のレンタルサービスは行われていません。実際、大手健康機器メーカーのTANITAに問い合わせたところ、レンタルサービスは行われてないとのことでした。

少しでも安く業務用の体組成計を手に入れたいのであれば、中古品で購入することをおすすめします。最近では、個人用の体組成計も精度が高いため、一度使ってみるのもいいかもしれません。

 

 

業務用体組成計

業務用の体組成計を検討している方に、こちらではおすすめの体組成計をご紹介します。大型タイプと小型タイプ別にご紹介するので、目的に応じた体組成計を探しましょう。

大型タイプ

大型タイプの体組成計は、以下の5つの商品をご紹介します。

  • TANITA:MC-980A plus
  • TANITA:MC-180
  • TANITA:WB-150ポールタイプ
  • YAMATO:DF-860K-RS
  • 神戸メディケア:インボディ720

 

TANITA(タニタ):MC-980A plus

項目対応
価格2,000,000円
プリント機能
最大測定重量300kg
備考マルチ周波数・外部出力可能(USB)・体重証明用可

MC-980A plusは、生産が終了した人気モデルMC-980Aの後継モデルです。6つの周波数を使って測定するマルチ周波数測定を採用しており、測定データの誤差を最少に抑えられる高精度設計です。

測定データは、立ったまま画面で確認することができ、測定者のデータを保存や削除も画面上で行えます。さらに、データをそのまま印刷できるため、健康診断などの際に非常に活躍します。

業務用マルチ周波数体組成計 MC-980A plus(TANITA公式サイト)

 

TANITA(タニタ):MC-180

項目対応
価格1,836,000円
プリント機能
最大測定重量270kg
備考マルチ周波数・外部出力可能(USB)

MC-180も同じくマルチ周波数測定を採用した体組成計です。さらに、右腕、右脚、左腕、左脚の部位ごとに測定できます。また、「細胞外液量」や「細胞内液量」も測定できるため、脱水や浮腫などの状態を把握することも可能です。

MC-180は、対応年齢も6〜99歳と幅広いため、医療の現場で使えます。

体組成計マルチ周波数体組成計(TANITA公式サイト)

 

TANITA(タニタ):WB-150ポールタイプ

項目対応
価格69,000円
プリント機能×
最大測定重量200kg
備考乾電池式・体重証明用可・90度の首ふり表示

WB-150ポールタイプは、上述の2つの体組成計よりも、スリムかつコンパクトなデザインとなっています。重さも約7kgと持ち運びやすく、乾電池タイプの体組成計のため、場所を選ばず測定できます。

文字高が3cm以上の画面表示のため、お年寄りの方も数値が確認しやすい体組成計です。さらに、画面を90度回転させることも可能です。


WB-150ポールタイプ

 

YAMATO:DF-860K-RS

項目対応
価格記載なし
プリント機能
最大測定重量150kg
備考外部出力可能(USB)・体重証明用可

大和製衡が発売するDF-860K-RSは、測定データをパソコンと共有できることが特徴です。DF-860K-RSには、本体にUSBもしくはRS-232Cの外部出力端子が設置されているため、パソコンだけでなくプリントアウトまでできます。

体脂肪率、筋肉量、骨格筋、基礎代謝、推定骨量、水分量を測定でき、特に体脂肪率は、内臓脂肪断面積指数まで表示されます。なお、DF-860K-RSは体重証明として使用できます。


DF-860K-RS

 

神戸メディケア:インボディ720

項目対応
価格2,572,500円
プリント機能
最大測定重量250kg
備考外部出力可能(USB)・健康評価・栄養評価

神戸メディケアでは、長年体組成計のインボディシリーズを発売していますが、その中でも最高峰として知られているのがインボディ720です。

インボディ720では、体重、体脂肪率、筋肉量などの基本的な項目に加えて、健康評価や栄養評価など、独自の測定項目が搭載されています。これらの評価項目では、栄養不足や疲労状態まで把握できます。

インボディ720(神戸メディケア公式サイト)

 

小型タイプ

小型タイプの体組成計は、以下の3つの商品をご紹介します。

  • TANITA:MC-780A ポータブルタイプ
  • TANITA:RD-800
  • OMRON:HBF-702T

 

TANITA(タニタ):MC-780A ポータブルタイプ

項目対応
価格700,000円
プリント機能
最大測定重量270kg
備考マルチ周波数・外部出力可能(SDカード)・持ち運び可能

MC-780Aは、ポータブルタイプの業務用体組成計です。機器本体、グリップ、表示画面ごとに分けられるため、さまざまな測定方法が可能です。さらに、体組成計とプリンターを接続し、その場で測定データをプリントアウトできます。

MC-780Aは、小型タイプの体組成計ですが、マルチ周波数を採用しているため、高精度で測定できます。測定時間もわずか15秒のため、大人数での測定も時間を短縮できます。


MC-780A ポータブルタイプ

 

TANITA(タニタ):RD-800

項目対応
価格記載なし
プリント機能×
最大測定重量200kg
備考デュアル周波数・スマホ連携・持ち運び可能

RD-800は、家庭でも使える高精度な体組成計です。幅、奥行き共に30cm程度のコンパクトサイズのため、自宅でも収納スペースに困ることはありません。さらに、重さは3.5kgと非常に軽量化されています。

小型でありながらも、左右部位別判定が可能です。さらに、アスリートモードに切り替えることでMBA判定を行うこともできます。RD-800はTANITAの最高峰モデルとして発売されており、ダイエットやトレーニングなど、あらゆる場面で活用できます。


RD-800

 

OMRON(オムロン):HBF-702T

項目対応
価格24,800円
プリント機能×
最大測定重量135kg
備考スマホ連携・持ち運び可能

OMRON(オムロン)のHBF-702Tも、コンパクトかつ軽量ボディの体組成計です。特徴は、体組成計とスマホを連携できることです。HBF-702Tは、OMRONが提供しているアプリ「OMRON connect」に対応しており、測定したデータをスマホアプリで管理できます。

「OMRON connect」は、体重、体脂肪率、内臓脂肪レベルを1画面で確認でき、過去のデータをグラフ化することで、体調の変化を把握しやすくなっています。


HBF-702T

 

高精度なおすすめの個人用体組成計

業務用の体組成計は、非常に精度が高く、正確な測定データを取得できます。しかし、大型であり、価格が高いというデメリットもあります。もし、自宅でも測定したいのであれば、個人用の体組成計をおすすめします。

こちらでは、高精度であり、便利なサービスを利用できる個人用の体組成計をご紹介します。

JouleLife:JL-102

項目対応
価格月額480円
スマホ連携○(Bluetooth連携)
測定項目数8項目
登録人数無制限
最大測定重量150kg

JouleLifeの特徴は、オンラインダイエット相談や永年保証などの特典とともに月額制のヘルスケアサービスで提供されていることです。

JL-102の元々の商品価値は1万円以上するものですが、月額480円で気軽に利用でき、1年使うと体組成計は自分のものになります。

自分に合わない場合は、期間縛りなどなくいつでもやめられるので損することがありません。

アプリは細かい部分まで作り込まれており、機能面もかなり充実しています。10年近くヘルスケアサービスを提供している国内企業で、タニタやオムロンと同様に安心感が持てます。

JouleLife:JL-102

 

TANITA(タニタ):BC-508

項目対応
価格オープン価格(税込15,000~24,000円)
スマホ連携○(Wi-Fi連携)
測定項目数8項目
登録人数4人
最大測定重量150kg

TANITA(タニタ)のBC-508も、Wi-Fiを使ってスマホと連携することができます。TANITAのアプリ「Health Planet」では、体重、体脂肪、さらに歩数をグラフ化することでより具体的なダイエットの目標を設定することができます。もし、スマホを買い換えた場合でもサーバー上に保存されたデータを引き継ぐことが可能です。

なお、TANITAには「Health Planet」のほかに、キャラ育成ダイエットアプリやイケメンキャラサポートダイエットアプリなども配信していますが、BC-508では対応していません。

 

OMRON(オムロン):HBF-253

項目対応
価格19,800円
スマホ連携○(Wi-Fi連携)
測定項目数7項目
登録人数4人
最大測定重量150kg

OMRON(オムロン)のHBF-253Wは、登録した測定者を自動で認識する自動認識機能が搭載されています。HBF-253Wに乗るだけで測定者を特定し、わずか4秒で測定データを表示します。50g単位で体重を測定するため、赤ちゃんやペットの体重測定にも使用できます。

HBF-253Wもアプリ連携に対応した体組成計です。Wi-Fiを使って「からだグラフ」アプリに転送され、日々の測定データをグラフ形式で確認できます。


HBF-253

 

より詳しく測定するなら、業務用体組成計を

今回は業務用の体組成計について解説しました。体組成計は、個人用と業務用に分けられ、個人用はダイエットや自宅での健康管理に、業務用は医療現場やスポーツセンターなどで活用されます。

両者は、主に機能と測定方法において違いがあります。業務用はより正確なデータを取得するために、マルチ周波数測定やデュアル周波数測定の測定方法が採用されています。また、測定可能な項目も、左右部位別測定や体型判断など、業務用ならではの測定項目が搭載されています。

ただし、業務用は大型であり非常に高価なため、なかなか簡単に購入できません。その際は、今回ご紹介した高精度な個人用の体組成計を代用してみてはいかがでしょうか。

© 2024 ヘルスハッカー