気になる病気や症状。西洋医学では薬に頼ってしまいますが、東洋医学の考え方を取り入れるのもひとつの方法です。
もちろん体調不良に気づいたら、すぐに病院へ行き治療を受けるのが望ましいですが、なんとなく不調が続いている段階には東洋医学の考えに基づく「薬膳療法」も効果的ですし、日頃の食生活に薬膳の知識を取り入れることで体調が整います。
冷え性
東洋医学では冷えには3つのタイプがあり、この3つのタイプで対処法が変わります。
1. 胃腸にでる冷え
冷たいものを食べると下痢しやすいタイプ。消化吸収能力が低いのでたくさん食べても上手に栄養が吸収されません。
日頃から身体を温める温かいものを食べるように心がけ、暴飲暴食を防ぎます。
大根、クローブ、生姜などの食材がオススメです。
クローブで煮込んだポトフ
2. 腎臓・膀胱にでる冷え
トイレが近く下半身が冷えやすいタイプで耳鳴りや腰痛にもなりやすいです。
普段から下腹部と腰をカイロなどで温めると症状が和らぎ、食材では「腎」を強化する山芋がオススメです。
とろろご飯
3. 婦人科系にでる冷え
生理痛、生理不順があり、アザができやすくなります。また、上半身ののぼせや乾燥肌も気になります。
これら婦人科系の冷えの予防にはサフラン、ベニバナがオススメです。
サフランたっぷりパエリア
風邪
東洋医学的には風邪は2つのタイプに分けられます。
1.鼻やのどの粘膜の乾燥
口の中の水分不足で起こることが多く乾燥しやすい秋冬が要注意です。
日頃からマスクをして乾燥から喉を守りましょう。
喉を潤して炎症を取り去ってくれる「大根おろしの汁」や「梨のすりおろし」がオススメです。
2.首や背中の寒気
ゾクゾクとする寒気や頭痛、発熱がでるタイプの風邪です。
とにかく暖かくして温かい食べ物を食べるようにしましょう。葛湯(くずゆ)、ねぎ、生姜、シナモンがオススメです。
高血圧
東洋医学で高血圧は3タイプに分けられます。
1.ストレスによる高血圧
2.体質的な高血圧
3.腎機能の不調をともなう高血圧
どのタイプも、塩分を控え、肉よりも魚や野菜中心の食事を心がけることが大切です。
薬膳で高血圧に良い食べ物とされるのは「セロリ」「トマト」「せり」「玉ねぎ」「柿」です。
無塩トマトジュースを日頃から飲むようにしたり、セロリ+柿+ハチミツ+水をミキサーにかけたジュースなどもオススメです。
まとめ
今回の記事では、東洋医学において、冷え性、風邪、高血圧に対してよいとされる薬膳食材をご紹介しました。
病気を予防するため日頃の食事やなんとなく不調が続いているタイミングにはぜひ取り入れてみてください。