
健康経営優良法人の認定を取りたいが、何から手をつければいいかわからない、そんな声を人事・総務担当者からよく聞きます。
認定要件は大きく5つの評価項目に分かれており、それぞれに対応する施策の実施とその証跡データの提出が求められます。
すべてを自社だけでゼロから構築しようとすると、担当者の工数は相当なものになります。
実際には、目的に合ったツールを組み合わせることで、認定取得までの道のりを大幅に短縮できます。
この記事では、健康経営優良法人の認定要件に対応した実績のある国内ツールを5つ厳選してご紹介します。
いずれも実際の認定取得企業が使用しているサービスです。
1. JouleLife体組成計+レポートサービス
- 提供:ウエルネスデータ株式会社
- 価格:体組成計 〜3,500円/台 + レポートサービス60,000円〜/年
- 用途:従業員の健康状態の把握・健康増進活動のデータ化
体重・体脂肪率・筋肉量・内臓脂肪レベルなど9項目を測定できるBluetooth対応の体組成計と、その測定データを集計・分析した法人向けレポートをセットで提供するサービスです。
従業員がアプリで体組成計を使って測定するだけで、管理側では従業員全員の体組成データを継続的に把握でき、健康経営優良法人の申請証跡として活用できます。
プライバシー設計のため、会社に届くデータに氏名は含まれず、社員番号での管理にも対応しており、従業員の機微情報の取扱い許諾もサービス内で完結できます。
同カテゴリの大手であるタニタ健康プログラム(年間60万円〜)と比較すると、中小規模法人(従業員〜300人程度)でも手が届く価格帯に設定されています。
大手上場企業となる製薬会社や電力会社などの法人での導入実績もあります。
こんな企業
すでに別のツールを導入・検討しているが、体組成データの継続記録も低コストで付け加えたい企業。
従業員のプライバシーに配慮しながら健康データを収集したい企業。
2. Carely(ケアリィ)
- 提供:株式会社iCARE
- 価格:200円/人/月〜
- 用途:健康状態の把握・データ活用・改善
健診データ・ストレスチェック結果・産業医面談記録・過重労働の状況、これらを別々のExcelや紙で管理している企業は少なくありません。
Carelyはそれらを1つのプラットフォームに集約し、申請に必要なデータをいつでも取り出せる状態にするツールです。
健康経営優良法人2025の認定取得企業のうち、451社がCarelyを導入した状態で認定を取得しています。
認定取得の「実績があるツール」として人事担当者の信頼が厚く、申請書類の作成にかかる工数削減にも直結します。
こんな企業に
健康管理データが各部署・各担当者に分散しており、申請書類の準備のたびに情報収集に時間を取られている企業。
3. ストレスチェッカー
- 提供:株式会社HRデータラボ
- 価格:基本料55,000円+275円/人
- 用途:メンタルヘルス対策・過重労働対策
従業員50人以上の事業所には、年1回のストレスチェック実施が法律で義務付けられています。
ストレスチェッカーは、その実施・集計・行政への報告を一括で完結させるシンプルなツールです。
導入実績は10,000社以上。
特筆すべきは、プレゼンティーイズム(出勤しているが体調不良等で生産性が落ちている状態)の測定機能を備えている点です。
「健康施策の効果を数字で示したい」という健康経営の要件に対して、ストレス指標だけでなく生産性の観点からもデータで答えられます。
こんな企業に
ストレスチェックをまだ紙や低機能ツールで対応しており、法的義務の履行と健康経営の要件充足を同時に効率化したい企業。
4. aruku& for オフィス
- 提供:株式会社ONE COMPATH
- 価格:20万円/年〜
- 用途:運動機会の増進・健康増進活動の実施
「運動しましょう」と呼びかけるだけでは従業員は動きません。
aruku& for オフィスは、スマートフォンアプリで歩数を計測し、社内ランキングや期間限定イベント、キャラクターとのインタラクションを通じて運動習慣の形成をゲーム感覚でサポートするサービスです。
健康経営優良法人2025の認定取得企業のうち109社が導入しており、「施策を実施した証拠」として参加率・平均歩数・イベント実績などのデータを出力できます。
担当者が企画・運営に手をかけなくても継続できる仕組みが設計されているため、人事部門の負担が小さい点も評価されています。
こんな企業に
運動促進施策を導入したいが、社内イベントの企画・運営まで手が回らない企業。
楽しく続けられる仕掛けで従業員の参加率を上げたい企業。
5. ピースマインド EAP
- 提供:ピースマインド株式会社
- 価格:要問い合わせ(従業員規模により変動)
- 用途:メンタルヘルス不調者への対応体制整備・相談窓口の設置
健康経営優良法人の認定要件には、従業員がメンタルヘルスの悩みを相談できる窓口の設置が含まれます。
しかし中小企業では専任の産業医や保健師を置くことが難しいケースがほとんどです。
ピースマインドのEAP(Employee Assistance Program)は、仕事・家庭・健康・法律・ファイナンスなど幅広い分野の悩みを外部の専門家に相談できるサービスを従業員に提供します。
約1,400社に導入されており、国際EAP認証(CEAP)を取得しているため品質面の信頼性も担保されています。
社内に相談インフラがなくても、このサービスを導入するだけで認定要件を満たす「相談窓口」を設置したことになります。
こんな企業に
産業医・保健師が社内にいない中小企業。メンタルヘルス対策の要件を、コストを抑えながら外部委託でカバーしたい企業。
まとめ:全部一気に導入する必要はない
今回紹介した5つのツールは、それぞれが健康経営優良法人の認定要件の異なる項目に対応しています。
| サービス名 | 内容 |
| JouleLife体組成計+レポート | 健康状態の把握・データ化 |
| Carely | 健康データの一元管理・申請書類の作成 |
| ストレスチェッカー | メンタルヘルス・過重労働対策 |
| aruku& for オフィス | 運動機会の増進 |
| ピースマインド EAP | 相談窓口の設置・メンタルヘルス体制 |
重要なのは、自社が現在どの要件を満たせていて、どこが不足しているかを先に把握することです。
経済産業省が公開している評価シートで現状をチェックし、不足している項目に対応するツールを1〜2個から導入するのが現実的な進め方です。
健康経営優良法人の認定は、従業員の定着率向上・採用競争力の強化・保険料の優遇など、経営的なリターンも明確です。申請は年1回。
今年の認定を目指すなら、早めに動き始めることをお勧めします。