「痛風」と聞いて、人ごとだと思っていませんか?
最近では30代、40代の若い世代にも発症が増えてきている痛風。また、お酒を飲む女性が増えたこともあり、今まで少なかった女性患者も増えてきています。
痛風は、足の親指の付け根や足首などの関節に、血中の尿酸が結晶をつくって炎症になり、急に激しい痛みがでる病気です。
血中の尿酸が多くなっている状態を「高尿酸血症」といい、健康診断項目でもある「尿酸値」が7mg/dlを超えた状態が続くと、痛風を発症しやすくなります。
痛風は「風」が吹いても「痛」と言われるくらい、ものすごく強い痛みを伴います。
痛みで歩くことも車を運転することも難しくなる場合も多く、日常生活に支障をきたすので、痛風を発症する前に生活習慣を見直し、発症リスクを下げておきましょう。
1. 適性体重を維持
高尿酸血症の人の多くは肥満です。適性体重を意識し、毎日体重をチェックするように心がけましょう。
「適性体重」= 22 x 身長(m)x 身長(m)
2. いつも腹8分め
暴飲暴食に注意しましょう。早食いは食べ過ぎの原因になります。ゆっくりよく噛んで食べることで、食べ過ぎを予防できます。食べ始めから20分経過すると満腹中枢が刺激され、満腹だと感じます。
それまではたくさん食べられてしまうので、最低でも20分は意識してゆっくり食べるようにしましょう。
3. 野菜をたくさん食べよう
野菜をたくさん食べると尿酸の排泄が促されます。
食事の時は「ベジファースト」で、一番最初にサラダなどの野菜をたっぷり食べてから、主食や主菜を食べる癖をつけましょう。
4. バランスの良い食事を
丼やカレーなどの単品メニューは控え、「一汁三菜」を心がけ、バランスの良い食事をとるようにしましょう。揚げ物や炒め物より、茹でたり蒸したりしたものを選ぶほうがカロリーが低くなります。
5. アルコールはほどほどに
「痛風」=「ビール」というイメージがありますが、ビールに限らず、日本酒、焼酎、ウイスキー、ワイン、どのアルコールも体内でのアルコール分解時に尿酸値を上げます。
飲み過ぎに注意して適量を楽しむようにしましょう。
6. 水をたくさん飲もう
水をたくさん飲むことで、尿から尿酸の排泄が促されます。
糖分は尿酸を増やすことにつながりますのでジュースやスポーツ飲料よりも水を飲むことをお勧めします。
7. お酒のおつまみのプリン体に注意
プリン体は体内で分解されて尿酸を生成しますが、レバーや干物、あんこう、エビ、白子などには特にプリン体が多く含まれます。また、その他の魚や肉にもプリン体は多く含まれます。
たんぱく質摂取のために、魚や肉を適量とる必要はありますが、食べ過ぎには注意が必要です。
まとめ
痛風予防の食事は、肥満予防の食事と基本的には同じです。
尿酸値が気にならない方も、バランスの良い食事を日頃から心がけておくことが大切です。また。休日には適度な運動を取り入れることも痛風予防に役立ちます。