骨量は成長ともに増加し、思春期をピークとして40代ごろからは減少していきます。
骨粗しょう症は、閉経後の女性に特に多くみられる症状で、骨がスカスカの状態になり、転倒はもちろん、「荷物を持ち上げる」、「尻もちをつく」などちょっとした動作で背骨がつぶれるなど骨折しやすくなります。
男性も高齢になると女性の半分程度の割合で発症します。
日本人のカルシウム摂取量は低く食事摂取基準の推奨量を下回っています。また、カルシウムの吸収率は年齢とともに減少します。そして、リンが多く含まれる加工食品の過剰摂取も骨量を減少させる原因となります。
骨粗しょう症の予防は、若いうちから日ごろのカルシウム摂取など骨量を維持する食生活を続けることがポイントになります。
骨粗しょう症を予防する食事
1. カルシウムの摂取
チーズや牛乳、ヨーグルトなどの乳製品はカルシウム含有量が高く吸収率も良いので少量でも効率よくカルシウムが摂取できます。
干しエビやしらすなどの小魚も含有量が高いです。
野菜は含有量が少なめで吸収率は動物性食品よりも低くなりますが、小松菜やモロヘイヤ、大根の葉っぱなどの青菜に多く含まれています。ひじきや昆布などの海藻、豆腐や納豆などの大豆製品、ごまやアーモンドなどのナッツ類にも含まれます。
2. ビタミンDの摂取
ビタミンDはカルシウムの吸収を助けます。
うなぎ、サバ、まぐろ、いわし、干し椎茸などに含まれます。
3. マグネシウムの摂取
マグネシウムはカルシウムと同様に骨の構成成分となり、カルシウムの働きを調整します。
ナッツ類、大豆製品、ひじきや昆布などの海藻、蕎麦などに含まれます。
4. ビタミンKの摂取
ビタミンKは骨のカルシウム結合に役立ちます。
モロヘイヤ、納豆、春菊、小松菜、ほうれん草などに含まれます。
5. ビタミンCの摂取
ビタミンCは骨に弾力を与えるコラーゲンの生成をサポートします。
柑橘類、いちご、キウイ、ブロッコリー、ピーマン、ゴーヤ、柿などに多く含まれます。
6. リンの過剰摂取を控える
インスタント食品や加工食品に多く含まれるリン酸塩はカルシウムの吸収を阻害します。
スナック菓子、インスタント食品、ハムやソーセージの摂りすぎに注意しましょう。
7. アルコールやカフェインの過剰摂取を控える
アルコールやカフェインはカルシウムの吸収を阻害するので、摂りすぎに注意しましょう。
ヨーグルトや牛乳など毎日乳製品を摂るようにしたり、乾物や大豆製品、青菜や魚を使った和食を心がけることが、骨を丈夫にする食生活のポイントですね。
太陽に当たって適度な運動も心がけよう
食事以外では、太陽にあたることで体内でビタミンDを生成し、カルシウムの骨への定着に役立ちます。
また、適度な運動による骨への刺激も骨粗しょう症予防に役立ちます。
体組成計でときどき骨量をチェックすることも大事ですね。