この週末はお花見をされた方も多いのではないでしょうか?
過ごしやすい季節になり、山登りやランニングなど身体を動かしたくなりますね。
でも、久しぶりに少し運動しただけで息切れをしたり疲れやすかったりという方は、もしかすると鉄分が不足しているかもしれません。
成人女性の10%が貧血、40%は貧血予備群といわれています。
血液の重要な働きは「酸素の運搬」です。この運搬する能力はヘモグロビン量に比例します。
貧血とは血液で十分に酸素が運搬されにくい状態、すなわち、血液中のヘモグロビン値及び赤血球のいずれかもしくは両方が通常より低くなった状態をいいます。
貧血の症状は、立ちくらみ、息切れ、耳鳴り、めまい、食欲不振、つかれ、吐き気など様々。
日ごろから貧血を予防する食事を心がけましょう。
貧血にならないための食習慣のポイント
1. 鉄を含む食品の摂取
食品に含まれる鉄分は2種、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」とがあります。「非ヘム鉄」は、食物繊維により吸収が阻害される率が高く、吸収率が約10%と低いです。
「ヘム鉄」の吸収率も20~30%どまりで、食事からの鉄分吸収率はミネラルの中でも低いので積極的な摂取が必要です。
2. ビタミンCの摂取
ビタミンCを多く含む食材を一緒に摂取することで鉄の吸収率が上がります。
加熱してもビタミンCの損傷が少なく消化にも良いジャガイモはおすすめです。また、胃粘膜を刺激して消化吸収を活性化させる酸味のある柑橘類なども良いですね。
3. ビタミンB12と葉酸の摂取
ビタミンB12は、レバーや鶏肉、牛肉、卵、魚介類など動物性食品を摂取していれば不足することは少ないです。
葉酸は、ブロッコリー、ほうれん草、菜の花などの緑野菜や、アボカド、いちご、納豆、豆乳、レバーなどに含まれます。(ただし妊娠中はビタミンAの過剰摂取は控えたいので、レバーの摂取には注意が必要です。)
4. マグネシウムの摂取
マグネシウムは血液にも骨の生成にも欠かせない栄養素です。
普通の食生活で不足することは少ないですが、加工食品や清涼飲料水に含まれる成分(リン)がマグネシウムやカルシウムの吸収を阻害するので要注意です。小魚、魚介類、大豆製品、海藻類などに多く含まれます。
5. 鉄の吸収を阻害する食品を控える or 時間をずらす
タンニン(緑茶、コーヒー、紅茶などに含まれる)、食物繊維、豆類の皮、ほうれん草やタケノコに含まれるシュウ酸などは、鉄の吸収を阻害します。貧血傾向の方、胃腸の弱い方は食べすぎに注意しましょう。
タンニンを含む飲み物は食事以外の時間に飲むのをおすすめします。
動物性食品、植物性食品を組み合わせることと、消化吸収に負担をかけないことが大切ですね。