夏はアユがおいしい!骨までおいしい川魚の魅力を徹底解説!

 

夏においしい魚といえばアユ。

初夏に旬を迎えるアユは、塩焼きにしてほくほくの状態のものをおいしく食べたいものですよね。

店頭に並ぶアユには天然と養殖の2種類があり、どのような違いがあるか詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事ではアユの魅力や栄養価の違い、アユを用いたおいしいレシピなどを解説します。

アユのメリットや塩焼き以外のおいしい食べ方を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

アユは海ではなく川で採れる魚です。まずはアユの概要について簡単に解説しましょう。

 

6~8月が旬の淡水魚

アユは体長15~30cmほどの淡水魚であり、香りがよいことから「香魚」とも呼ばれています。

冬に生まれ、春に成長した稚魚のアユは川へ向かい、藻を食べて大きく育ちながら川を登っていきます。

15cmを超えるアユは6~7月にかけて見られ、6月から天然もののアユ漁も解禁されます。

初夏のアユは「若アユ」とも呼ばれ、骨が柔らかい点が特徴的です。骨も丸ごと食べられるため、ぜひ塩焼きにして食べたいものですね。

 

香りがよいアユなら「天然」

アユの香りは食べるものにより変化します。

天然もののアユは清流の藻を食べて育つため、独特のよい香りを堪能できるでしょう。

香りや身の締まりのよさから、高級魚として扱われることも多いようですね。

 

栄養価が高いアユなら「養殖」

安定供給を可能にするため、アユは養殖も盛んに行われています。

養殖の技術が進み、天然にかなり近い状態で育てられたアユも多く出回っているようです。

養殖のアユはエサや水をコントロールしているため、栄養不足に陥ることがなく栄養価が比較的高めです。

さらにハーブやすだちのような食品を与えることで、独特の香りを強める養殖方法を取る場合もあるようです。

養殖のアユも天然に負けないおいしさを誇っていることがわかりますね。

 

 

一般的な天然アユと養殖アユの違いについて、カロリーや栄養価などに注目し、詳しく比較してみましょう。

 

カロリーは「天然」が低い!

天然アユと養殖アユでは、天然アユの方がカロリーが低い傾向にあります。

エネルギーたんぱく質脂質
天然アユ(生)93kcal18.3g2.4g
養殖アユ(生)138kcal17.8g7.9g

たんぱく質の含有量はほぼ変わりませんが、脂質が養殖アユの3分の1以下であり、より淡白な味わいであることがわかるでしょう。

しっとりとした脂のりのよいアユを楽しみたい場合には養殖のアユがおすすめです。

魚の好みに応じて、天然ものと養殖ものを選び分けてみましょう。

 

脂溶性ビタミンは「養殖」が多い!

天然もののアユの方がヘルシーで健康的、と考える方もいるかもしれませんね。

しかし養殖のアユには栄養価の面で大きなメリットがあるのです。

メリットのひとつが、脂溶性ビタミンを豊富に取れること。

養殖のアユには、ビタミンAやビタミンD、ビタミンEのような脂溶性ビタミンが多めに含まれているのです。

ビタミンAビタミンDビタミンE
天然アユ(生)35μg1.0μg1.2mg
養殖アユ(生)55μg8.0μg5.0mg

ビタミンAやビタミンDは、主に免疫機能の維持に関わる栄養素です。

ビタミンEは抗酸化物質として機能し、活性酸素による体へのダメージを防いで、体を若々しく保つためにも役立ちます。

いずれも食事からの摂取が非常に重要な栄養素です。

養殖のアユから脂溶性ビタミンを効率よく摂取して、体の調子を整えましょう。

 

DHAやEPAは「養殖」が多い!

魚の脂は健康的。そんな話を聞いたことはありませんか?

魚油から摂取できるn-3系の高不飽和脂肪酸であるDHAやEPAには、血液をサラサラにする効果や血管を若々しく保つ効果など、さまざまな健康効果が期待できるのです。

n-3系多価不飽和脂肪酸
天然アユ(生)0.46g
養殖アユ(生)0.82g

DHAやEPAの含有量も、養殖のアユの方が多めです。

良質な脂質の摂取源として、ぜひ養殖のアユを活用しましょう。

 

 

アユのなかでも夏の早い時期に出回る「若アユ」は、サイズこそ小さいものの骨が柔らかいため、丸ごと食べる塩焼きにぴったりです。

また、骨ごと食べることでカルシウム補給にも役立ちます。

カルシウムは骨や歯の健康維持に欠かせないミネラル。

日本人の食生活では不足しやすいため、骨ごと食べられる若アユのタイミングを欠かさないようにしたいですね。

ちなみに、産卵前のアユは「落ちアユ」と呼ばれることもあり、子持ちアユとしてこちらもおいしく食べられます。

落ちアユは秋の楽しみに取っておきましょう。

 

アユといえば塩焼きで食べる方法が有名ですが、煮たり炊いたりする方法でも、アユの香り高さやふっくらとした身を存分に楽しめます。

塩焼き以外のアユのレシピとして、今回は2種類紹介しましょう。

 

アユの甘露煮

アユを丸ごとフライパンで煮ることで、ツヤのある見た目にも楽しい一品に仕上がります。

アユは洗って内臓を取った上で、酒、砂糖、醤油、みりんなどを加えた甘めの液でじっくり煮詰めましょう。

落とし蓋をすることで、アユ全体に甘いタレが行きわたり、おいしい仕上がりになりますよ。

 

若アユの炊き込みご飯

ふっくらとした若いアユの身をご飯とともに味わう方法として、炊き込みご飯もおすすめです。

若アユを用いると細かな骨が残っても食感があまり気にならず食べやすいため、ぜひ若アユを使用しましょう。

軽くフライパンで素焼きしたものを炊飯器に入れると、より香ばしい仕上がりになります。

味付けはめんつゆを使用すると手早く塩気と旨みがプラスされて便利です。

しめじやネギなどもアユと相性がよいため、おいしさをプラスするための具材として、ぜひ加えてみてください。

 

 

淡水魚のアユは6~8月にかけて旬を迎えます。

天然ものは身が引き締まっていて香りも上品、養殖ものは安定した供給と高い栄養価が特徴的です。

どちらにも独自のメリットがあるため、好みに応じて食べ分けてみましょう。

6~7月の小ぶりな「若アユ」は骨まで柔らかいため、塩焼きにすると絶品です。

甘露煮や炊き込みご飯にしてもおいしく食べられます。

ぜひこの夏、さまざまな形でアユを楽しんでみてくださいね。

 

 

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