ししとうの特徴とは?ピーマンとの違いや食べ方のコツについてをご紹介!

 

夏から初秋にかけて食べ頃を迎えるししとう。

旬の時期には大量に収穫できますが、ピーマンによく似た見た目のため、使い勝手のよいピーマンばかり買ってしまう方もいるのではないでしょうか。

また、ししとうはトウガラシの仲間であることから、辛さの強い野菜と認識している方もいるかもしれませんね。

本記事ではししとうの特徴やピーマンとの違い、おすすめの食べ方などについて解説します。

大量に収穫したししとうをおいしく食べたい方、ししとうの辛みや苦みを取り除きたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

知名度の高いピーマンの影に隠れがちなししとうには、どのような特徴があるのでしょう。まずはししとうの特徴について詳しく解説しましょう。

 

トウガラシの仲間

ししとうはピーマンと同じくトウガラシの仲間です。どちらもナス科のトウガラシ属に分類されていますね。

トウガラシには辛みのある「辛味種」と辛みのない「甘味種」があり、ししとうやピーマンは「甘味種」に分類されています。

ちなみに「辛味種」にはハバネロやタカノツメが相当します。

これらの辛さと比べると、確かにピーマンやししとうは「甘い」と言えるかもしれませんね。

 

ごく稀に辛いものが混ざっている

甘味種に分類されるししとうですが、ごく稀に辛いものに当たることがあります。

辛いししとうは見た目では区別がつかないため、スーパーで売られているもののなかに混ざっていることも。

辛いししとうが稀に生じる理由ははっきりとわかっていませんが、一般的には栽培中に強いストレスがかかると辛くなる可能性があると言われているようです。

もちろん口にしてしまっても体に害はありません。

ただ辛いものを苦手とする方には耐えがたい辛味であるため、無理をせず辛いものは避けるようにしましょう。

 

 

ししとうとピーマンは見た目にもよく似ています。丸いものがピーマン、細長いものがししとう、との印象を抱きがちですが、ほかにどのような違いがあるのでしょう。

 

ピーマンより栄養価がやや高い

ししとうとピーマンは栄養価がやや異なります。カロリーと主要なビタミン、ミネラルを確認してみましょう。

【食品100gあたりの栄養素(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年より】

ししとう青ピーマン
カロリー(kcal)2420
カリウム(mg)340190
βカロテン(μg)530400
α-トコフェロール(mg)1.30.8
ビタミンB1(mg)0.070.03
ビオチン(μg)4.21.6
ビタミンC(mg)5776
食物繊維総量(g)3.62.3

どちらもカロリーが低いものの、ししとうの方がビタミンやミネラル、食物繊維が多いことがわかるでしょう。

ミネラルではカリウムの含有量が多く、むくみや高血圧の改善に役立つでしょう。

ビタミンB群も多く、エネルギー代謝をサポートする働きが強いため、夏バテ防止にも効果的です。

一方でピーマンはビタミンCの含有量に優れています。

ビタミンCには夏の紫外線による肌へのダメージを軽減したり、暑さによるストレスから体を守ったりするためにする働きがあります。

肌やストレスのケアには、ピーマンの摂取が効果的と言えそうですね。

 

ピーマンよりヘタや種を食べやすい

ピーマンよりもししとうの方が細長く小さめ、という印象は多くの方が抱いていることでしょう。

ししとうはその形状から種がピーマンよりも小さくかつ少量であるため、取り除かずとも食べやすいメリットがあります。

ピーマンの種も食べられますが、大きく量も多いため一般には取り除いて食べることが多いでしょう。

またししとうはヘタ部分も柔らかく、トゲのようなものもないため丸ごと加熱して食べられます。

ヘタや種を取ったりせずにそのまま調理できるのも、ししとうの魅力のひとつですね。

 

 

栄養価が高いししとうですが、おいしく健康的に食べるためにはどのように調理すればよいのでしょう。

ここからはししとうを食べる際のコツについて解説します。

ししとうを調理した経験がない方、大量のししとうを手軽に食べたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

破裂防止のため切り込みを入れる

ししとうを丸ごと加熱すると、加熱されたししとうの中の空気が膨張し、勢いよく破裂することがあります。

高温のししとうが肌や顔に当たり火傷する危険性を避けるため、加熱前に包丁で軽く切り込みを入れたりつまようしで穴を開けたりしておきましょう。

包丁で切り込みを入れる場合は1か所、穴をあける場合は2~3か所がおすすめです。

ししとうの中の空気を抜ける場所を作り、安全にししとうを加熱しましょう。

 

油調理と好相性

ししとうはピーマンよりもβカロテンの量が多い食品です。

βカロテンは体内でビタミンAのもとになる成分。抗酸化物質としても機能し、酸化ストレスを抑えるように働くため、病気や老化の予防にも役立ちます。

βカロテンは油とともに摂ることで吸収率が高まる成分。

ごま油でさっと炒めたり、脂の多い肉類とあわせて焼いたりするとおいしく食べられるでしょう。

フライパンにオリーブオイルを入れて、ししとうを丸焼きにする方法もおすすめです。

岩塩を少量振りかけると、ししとうの味がより引き立つでしょう。

ししとうが大量に手に入る夏の時期、ぜひ試してみてください。

 

種ごと食べて栄養価UP

ししとうの種はピーマンに比べて食べやすいため、丸ごと調理して種も一緒に食べることをおすすめします。

ナッツに代表される種実類にはビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養が豊富です。カボチャの種も栄養価が高いことで一時期話題になりましたね。

栄養価の高い種ごと食べることで、夏バテ防止効果がより期待できるでしょう。

 

 

ししとうはトウガラシ科のなかでも「甘味種」に分類される食べやすい野菜。

ピーマンよりもヘタが柔らかく、種も小さいため丸ごと食べられる手軽さが魅力です。

また食物繊維やカリウム、βカロテン、ビタミンB群などもピーマンより多めに含まれています。

夏バテ防止に役立つ野菜として、ぜひししとうを取り入れましょう。

丸ごと加熱する場合には、破裂防止のための切り込みや穴あけを忘れずに。

少量の油でおいしく加熱した夏の味覚を、暑い時期にぜひ堪能してくださいね。

 

<参考文献>

文部科学省 | 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(食品成分データベース)

 

 

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