トマトは夏の万能食材!健康効果や食べ方のコツを紹介!

 

夏の真っ赤な野菜といえばトマト。

大きなトマトからミニトマト、オレンジや緑のフルーツトマトにいたるまで、スーパーや農産市にはさまざまな種類のトマトが出回ることでしょう。

お弁当の彩りやサラダの具材として、夏以外にも需要の高いトマトですが、暑い夏の日差しをたっぷり浴びて育った旬のトマトは絶品です。

本記事ではトマトに豊富な栄養素や期待できる健康効果、おすすめのトマトの食べ方について解説します。

 

 

トマトはブロッコリーに並ぶ栄養価の高い野菜として、健康志向の方からの注目度も高い食品です。

まずはトマトに特徴的な栄養素について解説しましょう。

 

βカロテン

トマトをはじめとする緑黄色野菜には、βカロテンと呼ばれるカロテノイドが豊富に含まれています。

βカロテンは体内でビタミンAへと変換される「ビタミンA前駆体」として知られています。

ビタミンAは免疫機能を維持したり、目の健康を保ったりするために重要な栄養素。

βカロテンからビタミンAを豊富に生成できれば、風邪に強い体づくりや見る力の維持に役立つでしょう。

 

リコピン

リコピンはβカロテンと同じくカロテノイドの一種です。

トマトの赤い色素成分のひとつであり、スイカやパプリカにも含まれていますね。

リコピンは赤いトマトに豊富であるため、黄色や緑のフルーツトマトからはあまり効率的な摂取が期待できません。

リコピンを摂りたい場合には、赤く熟れたトマトを選ぶとよいでしょう。

 

水溶性食物繊維

トマトからは水溶性食物繊維のペクチンを摂取できます。

ペクチンはイチゴやキウイにも豊富な食物繊維であり、主に果物からの摂取が一般的ですね。

野菜には食物繊維が豊富ですが、多くは不溶性食物繊維であり、水溶性食物繊維を効率よく摂れる野菜はそう多くありません。

食物繊維を摂ることによる腸活や便秘の解消には、水溶性と不溶性、両方の摂取が重要。

一般的な野菜からは摂取が不足しやすい水溶性食物繊維の供給源として、手軽に食べられるトマトを活用するとよいかもしれませんね。

 

グルタミン酸

トマトにはアミノ酸の一種であるグルタミン酸が豊富に含まれています。

グルタミン酸はうま味成分の一種でもあるため、トマトを料理に加えるとコクが増し、おいしさの向上につながるでしょう。

ミネストローネやハヤシライス、ラタトゥイユなど、トマトをベースにした煮込み料理が多いのはトマトが「だし」の一種として活躍するため。

酸味とうま味のバランスがよいトマトは、優秀なコク出しの食品としても重宝されているのです。

 

 

トマトは有名な健康食品ですが、実際にどのような効果が期待できるのか詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

ここからはトマトを食べることで得られる健康効果について解説します。

 

ダイエットのサポート

トマトにはダイエットに役立つ成分が複数確認されています。

たとえばペクチンのような水溶性食物繊維は水に溶けてねばついた状態になり、腸内での食物の移動を緩やかにするように働きます。

食べ物の消化や吸収のスピードを落とせるため、血糖値の上昇を緩やかにする効果が期待できるでしょう。

また、脂肪燃焼作用を促す物質として、2012年に京都大学が「13-oxo-ODA」を発見。

トマトに含まれるこの機能性成分は、マウスを用いた動物実験において、脂肪燃焼効果があったことが確認されているのです。

この実験でマウスが摂取した「13-oxo-ODA」の量をヒトに換算すると、通常サイズのトマト2個分、あるいはトマトジュース200mLに相当するとのこと。

ダイエットの効果を高めたい方は、トマトを取り入れてみてはいかがでしょう。

 

紫外線のダメージ軽減

トマトのβカロテンやリコピンは抗酸化物質として、活性酸素による体へのダメージを軽減する働きがあります。

紫外線による活性酸素の発生も、日差しの強い夏場はとくに深刻。

夏場はとくに抗酸化物質を含む食品を、積極的に摂る必要がありそうですね。

さらに、リコピンにはなんと紫外線によるシミの生成を防ぐ効果も。

紫外線を浴びることで活性化する「メラニン生成細胞」を抑えるように働いてくれるのです。

夏は日差しがとくに強く、紫外線によるダメージを受けやすい時期。

リコピンが豊富なトマトを摂取して、シミやくすみのない若々しい肌づくりに役立てましょう。

 

アンチエイジング

そもそも活性酸素は私たちの呼吸や代謝といった生命活動により発生する物質。

加齢とともに必ず生成されるため、活性酸素の影響を体が受ければ受けるほど、私たちの体は老化していきます。

抗酸化物質を十分に取り入れることで、肌や髪、血管などを若々しく保つ効果も期待できるでしょう。

肌や髪のトラブル防止に役立つほか、目や脳の加齢にともなう疾患を防ぐためにも抗酸化物質は活躍します。

若々しく健康的な体をつくるため、ぜひ抗酸化物質が豊富なトマトを活用しましょう。

 

生活習慣病予防

トマトは生活習慣病予防にも役立ちます。たとえば血中脂質の改善。

ペクチンのような水溶性食物繊維は腸内の胆汁酸に吸着し、そのまま体外へ排出する効果もあります。

胆汁酸はコレステロールを原料に生成されるため、体内のコレステロールを減らし、血中脂質のバランスを整える効果が期待できるのです。

また同じく水溶性食物繊維は食物の消化や吸収を緩やかにする効果があるため、血糖値の急上昇を抑えられます。

肥満や糖尿病のリスクを下げるために役立つでしょう。

さらにトマトから摂取できるカリウムは、体内の余分なナトリウムを水分とともに体外へ出すように促すように働きます。

ナトリウムや体内で過剰になると、体液量が必要以上に増えて高血圧の原因になることも。

トマトを食べる習慣を付ければ、血圧のコントロールもしやすくなるでしょう。

肥満や糖尿病、脂質異常症、高血圧症などの予防や改善に、トマトは非常に役立ちます。

トマト自体は低カロリーのため、食べ過ぎにより太る心配をしなくていい点もポイントですね。

 

 

栄養価が高く、さまざまな健康効果が期待できるトマト。

せっかく食べるのですから、より栄養素を吸収しやすい形で摂りたいものですよね。

ここからはトマトの有効成分を効率的に吸収できる、おすすめの食べ方について解説しましょう。

 

加熱調理で栄養価を高めよう

トマトに豊富なβカロテンやリコピンは、加熱により吸収率が高まる栄養素です。

とくに脂質との親和性が高く、油を用いた加熱調理で吸収率をより上げられるでしょう。

オリーブオイルを使用するミネストローネや、肉の脂を活かせるハヤシライスなどへの活用がおすすめです。

 

冷凍保存でうまみUP

家庭菜園で大量のトマトを一度に収穫して、食べきれないと悩んだ経験はないでしょうか。

そのような場合には、ぜひトマトを冷凍してみましょう。

冷凍することでトマトの細胞壁が壊れ、中のリコピンやβカロテンを吸収されやすい形で摂ることができます。

ただし冷凍したトマトを解凍すると、生の状態のようなハリは失われます。

スープや煮込み料理など、加熱を前提とする料理に使用しましょう。

 

トマトジュースや缶詰もおすすめ

手っ取り早くトマトの成分を摂る方法として、トマト缶やトマトジュースもおすすめです。

野菜ジュースからは野菜本来の栄養素が失われていることが多いため、一般的には野菜ジュースは、野菜そのものの代わりにはならないと考えられています。

しかしトマトはジュースに加工することでリコピンやβカロテンの吸収率が上がるため、より高い栄養価での摂取が可能になるのです。

リコピンやβカロテンを効率よく摂りたい方は、ぜひ食塩や砂糖を使用していない、無添加のトマトジュースを取り入れてみましょう。

 

 

夏の真っ赤に熟れたトマトからはβカロテンやリコピンなど、トマトに特徴的な栄養素を豊富に摂取できます。

生での摂取はもちろん、加熱したり冷凍したりすると、よりトマトの栄養価を高められるでしょう。

さらに手軽にトマトの成分を摂りたい場合には、トマトジュースの活用もおすすめです。

食塩や砂糖の加えられていないものを選び、健康や美容のサポートに役立てましょう。

 

 

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