秋はお芋の季節!ダイエットや生活習慣病予防への活用法をご紹介!

 

食欲の秋と聞いて、真っ先にさつまいもが浮かぶ方は多いのではないでしょうか。

秋は甘くておいしいさつまいものほか、じゃがいもやさといもなど、イモ類の多くが旬を迎える季節でもあります。

おいしいイモ類を食卓へ効果的に取り入れれば、生活習慣病の予防やダイエット効果も期待できるでしょう。

本記事ではこうしたイモ類の特徴や、それぞれのイモ類に確認できる固有の成分、期待できる健康効果について解説します。

旬のお芋をおいしく食べて、秋を元気に過ごしましょう。

 

 

食品の中では「野菜」に分類されるイモ類ですが、ほうれん草やキャベツ、ニンジンなどの野菜とは成分が大きく異なります。

イモ類の特徴について、栄養価や成分などからまずは解説しましょう。

 

白米よりも低エネルギーな糖質食

イモ類は糖質の多い野菜であり、エネルギーを管理する際には「糖質食品」として扱われます。

糖質食品といえば白米やパン、麺類などを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、じゃがいもやさつまいもも糖質食品として扱われます。

しかし食物繊維やさまざまなビタミン、ミネラルを含んでおり、白米やパンよりも低エネルギーであることが特徴です。

たとえば炊いた白米のカロリーが100gあたり156kcalであるのに対し、じゃがいもは100gあたり59kcal、さつまいもは126kcal、さといもは53kcalとなっています。

ダイエット中で、食事の満足感を高めながら摂取エネルギーを減らしたい場合などは、お米の代わりにじゃがいもやさといもを取り入れてみましょう。

食事のボリュームアップにつながり、ストレスなくカロリーカットができますよ。

 

豊富なカリウムで高血圧予防

イモ類に豊富なミネラルとして、カリウムが挙げられます。

カリウムは必須ミネラルのひとつであり、体内の余分なナトリウムを、水と一緒に体外へ排出する役割を持ちます。

体液量や血圧の調節に役立つため、むくみや高血圧の予防効果が期待できるでしょう。

カリウムは茹で調理により食品から失われる性質があるため、イモ類のカリウムを効率的に摂取したい場合には、焼き調理や蒸し調理がおすすめです。

 

加熱に比較的強いビタミンC

野菜や果物に含まれるビタミンCは、抗酸化ビタミンとして活性酸素による体へのダメージを減らす役割を持っています。

ビタミンCと言えばミカンやレモンといった柑橘系の果物を思い浮かべるかもしれませんが、実はイモ類からも摂取できるのです。

ビタミンCは熱に弱く、加熱調理により壊れてしまう性質がありますが、イモ類のビタミンCは壊れにくいことで知られています。

イモ類に豊富なでんぷん質が、ビタミンCを熱から保護していると考えられています。

ビタミンCはカリウムと同様に、水に晒すことによっても溶け出してしまいます。

ビタミンCを効率的に得たい場合には、短時間でサッと加熱して食べるようにしましょう。

 

 

秋の味覚の代表格であるさつまいもは、じゃがいもの倍近いカロリーがありますが、甘い味わいのため、食事のみならずおやつとしても食べられる、人気の高い食材です。

 

ゆっくり加熱して甘みUP

さつまいもを加熱すると甘くなる秘密は、さつまいもに含まれる消化酵素「β-アミラーゼ」にあります。

β-アミラーゼはさつまいもに含まれるでんぷんを分解して、マルトースという甘味のある糖類を作ります。

β-アミラーゼは60~70℃で最もよく活動するため、この温度帯に長くいればいるほど、マルトースがたくさん作られ、甘いさつまいもに仕上がるのです。

甘いさつまいもを食べたいときには、一気に温度を上げすぎず、ゆっくりと低温で加熱しましょう。

反対に、甘みを抑えた形でさつまいもを楽しみたいときには、電子レンジなどで加熱を短時間に済ませるのがおすすめです。

 

皮ごと食べてポリフェノールを効率摂取

さつまいもの皮にはポリフェノールが豊富に含まれており、強力な抗酸化作用を持ちます。

私たちの体は日々活性酸素を発生させており、活性酸素が過剰に蓄積すると酸化ストレスとなって、体にダメージを受けることになります。

活性酸素の発生や活性化を抑えるため、抗酸化作用を持つポリフェノールの摂取は欠かせません。

病気や老化を予防する効果を期待したい場合には、さつまいもを皮ごと食べるようにしましょう。

また、さつまいもの皮付近にあるヤラピンという成分には、便を柔らかくしたり腸内のぜん動運動を促進したりといった働きが確認されています。

さつまいもに豊富な食物繊維とあわせて、強い便秘改善効果が期待できるでしょう。

 

 

一年を通して比較的手に入れやすいじゃがいもですが、旬の時期に食べるじゃがいものおいしさは格別です。

さまざまな料理と相性がよいため、カリウムやビタミンCの供給源として積極的に活用してみましょう。

 

低エネルギーで食べやすい

じゃがいもは100gあたり59kcalと、さつまいもの半分、炊いたご飯の3分の1ほどのエネルギーです。

摂取エネルギーを抑えながら料理のボリュームアップをはかりたいときに活用すれば、ダイエットのサポートに役立つでしょう。

また、じゃがいもの味にはクセがないため、甘辛く炒めたり、香辛料で炒めたり、カレーやシチューといった煮込み料理に加えたりと、さまざまな料理に使用できます。

食べたときの満足感も高いため、たくさん食べながら摂取エネルギーを抑えたい方にもおすすめの食材です。

 

芽の有害物質ソラニンに注意

イモ類は長期間の保存が可能ですが、じゃがいもの芽には十分に注意しましょう。

芽や緑色の皮には有害物質であるソラニンが含まれています。

ソラニンを多く含むじゃがいもを食べると、吐き気や下痢、嘔吐、頭痛、めまいといった症状が出ることがあります。

ソラニンによる食中毒を予防するため、じゃがいもの芽は必ずくり抜いておきましょう。

皮を剥いて表面が緑色になっていないことを確認することも重要です。

緑色になっている部分は分厚く皮をむき、緑色が完全になくなったことを確認してから使用しましょう。

また、ソラニンは熱に強い物質であるため、じゃがいもを茹でたり炒めたりしても、ソラニンが分解されることはありません。

調理したじゃがいもを食べた際に苦みを感じた場合、すぐに口から出してそれ以上食べないよう徹底しましょう。

 

 

さといもも秋に旬を迎えるイモ類です。

じゃがいもやさつまいもほど馴染みはないかもしれませんが、煮物や揚げ物などさまざまな料理に活用できます。

 

面倒な皮むきは加熱で解決

さといもの皮は分厚く、また独特のぬめりがあるため包丁では剥きにくいと感じる方も多いではないでしょうか。

対策として、さといもをあらかじめ加熱する方法があります。

さといもの両端を僅かに切り落とすか、包丁でぐるりと一周切り込みを入れてから沸騰させたお湯で茹でましょう。

さといもの大きさにもよりますが、10~15分程度を目安に引き上げると、つるりと抵抗なく皮を剥くことができます。

電子レンジの加熱でも同様に皮を剥きやすくできます。

お湯の用意が面倒に感じる場合は、濡らしたさといもをラップで包み、電子レンジで100gあたり2分を目安に加熱してみましょう。

また、生のさといもに触ると手にかゆみが生じる場合がありますが、このかゆみの成分は熱に弱いため、加熱するとこの皮膚トラブルも抑えられます。

さといもの皮むきを苦手としている方は、ぜひ加熱での方法を試してみてください。

 

ぬめりを摂取して生活習慣病予防に

さといもに特有のぬめりは、ガラクタンと呼ばれる成分に由来しています。

ガラクタンは水溶性食物繊維であり、水に溶けてネバついた状態になるという特徴があります。

このネバつきにより、血糖値の上昇を緩やかにする効果や、血中コレステロールを減少させる効果などが期待できます。

糖尿病や脂質異常症の予防にも役立つため、強くこすってぬめりを過剰に落とすことはせず、さっと塩もみして水で洗い流す程度に留めておきましょう。

 

 

イモ類は糖質食品でありながら低エネルギーであり、カリウムやビタミンCといった栄養素の供給源としても活用できます。

食べ過ぎに気を付けつつ、旬のおいしい時期を逃さず積極的に食卓へ取り入れてみましょう。

 

 

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