鮮やかな夏野菜の魅力!栄養面での特徴や健康効果は?おすすめ食材3選もご紹介!

 

8月には鮮やかな色の夏野菜たちが一斉に旬を迎えます。

物価の高騰が家計を圧迫する中、旬の野菜を安く買って、料理に美味しく活用したいところですよね。

夏野菜のあの鮮やかな色には、どのような栄養が含まれているのでしょう?

この記事では、8月頃に旬を迎える色鮮やかな夏野菜について、栄養面での特徴や期待できる健康効果について説明します。

また、夏に旬を迎える鮮やかな野菜を3種類紹介します。

暑い夏を元気に乗り切るため、毎日の食卓に様々な夏野菜を取り入れてみましょう。

 

 

緑黄色野菜であるトマトやニンジン、カボチャ、ブロッコリーなどは、鮮やかな色の実をしていますね。

これらにはカロテノイド色素の一種であるβカロテンが豊富に含まれているのです。

βカロテンは体内でビタミンAのもととして機能し、免疫機能を維持したり、目や皮膚の健康を保ったりする効果に加え、抗酸化作用があることでも知られています。

また、さつまいもやナスのような紫色の皮には、ポリフェノールと呼ばれる色素成分が確認できます。

このポリフェノールの中にも、抗酸化作用を持つものがあるのです。

βカロテンやポリフェノールの特徴でもある「抗酸化作用」には、どのような働きが期待できるのでしょう。

 

 

抗酸化作用とは、体内で発生した活性酸素を除去し、体へのダメージとなる「酸化ストレス」を軽減する働きのことを指します。

乱れた食生活や睡眠不足、激しい運動などにより過剰に発生する活性酸素は、蓄積すると酸化ストレスとして血管や体の組織を傷付けてしまいます。

疲労や老化を引き起こす活性酸素を除去することで、血管を若々しく保ったり、疲労を改善したりする効果が期待できるのです。

夏場は特に紫外線により、活性酸素が皮膚や目に発生しやすい時期です。

抗酸化作用をもたらす成分を豊富に含んだ夏野菜を上手に取り入れて、酸化ストレスから体を守りましょう。

 

 

皮も実も真っ赤なトマトは、そのままでも美味しく食べられる立派な夏の緑黄色野菜です。

緑黄色野菜であるトマトからは、βカロテンを豊富に摂取できるため、強い抗酸化作用が期待できますね。

 

βカロテンで夏風邪予防

暑い夏は食欲も落ち、夏バテを起こして免疫力が低下しがちです。

寝苦しい夜が続くことによる睡眠不足も免疫力を落とす原因となります。

冬のようにウイルスや感染症の流行は比較的起こりにくいものの、過ごしにくい気候である夏場は免疫力が落ち、風邪をこじらせやすい時期でもあります。

トマトを食べてβカロテンを取り入れ、元気な体を作りましょう。

 

ビタミン類やリコピンを取り入れて紫外線対策

トマトにはβカロテンの他にも、抗酸化作用を発揮する成分が複数含まれています。

ビタミンCやビタミンEも、抗酸化作用を発揮するため、老化や病気の予防に役立ちます。

特に抗酸化作用が強い成分として、トマトの赤い色素成分である「リコピン」が挙げられます。

トマトが野菜の中でも飛び抜けて高い抗酸化作用を持つ理由は、このリコピンにあるとも言われています。

日差しが特に厳しい夏、紫外線が肌に与えるダメージは深刻です。

リコピンやβカロテン、ビタミンCやEを含むトマトを食べて、皮膚まわりの活性酸素を除去し、シミなどの肌トラブルを防ぎましょう。

なお、生でも美味しく食べられるトマトですが、リコピンやビタミンEは脂溶性であり、油での調理で吸収性を高めることができます。

洋風のトマトスープやトマトリゾットなど、油を使った料理に活用することで、より高い抗酸化作用が期待できるでしょう。

 

トマトの成分には脂肪燃焼効果も

トマトには、脂肪燃焼作用を持つ物質が含まれていることが明らかになっています。

その物質の名前は「13-oxo-ODA」といい、京都大学の研究グループにより発見されました。

脂肪酸をエネルギーとして使いやすくする効果がトマトの成分に確認されており、血中の中性脂肪の減少を始めとした、脂質異常症の改善に繋がると期待されています。

低エネルギーでビタミン類が豊富なトマトは以前からダイエット向きの食品として人気です。

この脂肪燃焼効果が明らかになったことにより、ダイエットや生活習慣病予防をサポートする食品としてより高い注目が集まっています。

 

 

鮮やかな紫色が眩しいナスもまた、暑い夏に摂取しておきたい栄養素を豊富に含んでいます。

煮物に焼き物、おひたし、揚げ物と、様々な形で調理できるのもナスの魅力ですね。

ナスにおいて注目したい栄養素は、ナスの皮に含まれるポリフェノール「ナスニン」と、実から豊富に摂取できるミネラル「カリウム」です。

それぞれの成分について解説しましょう。

 

皮ごと調理してナスニンを摂取

鮮やかな紫色の皮には、ナスニンと呼ばれるポリフェノールがたっぷり含まれています。

トマトのリコピンと同様に、抗酸化作用を持っています。病気や老化の予防、紫外線対策にナスを食べる場合には、皮ごとの調理がおすすめです。

また、ナスニンには血中のコレステロール値をコントロールする働きが確認されています。

悪玉と呼ばれるLDLコレステロールを減らし、善玉と呼ばれるHDLコレステロールを増やすように働いてくれるのです。

抗酸化作用と併せて、血液をサラサラに保ち、動脈硬化を予防する効果も期待できますね。

なお、ナスニンは水溶性のため、長く水に漬けると流出してしまいます。

ナスはアクを含んでいるため、水に晒してアク抜きをする必要がありますが、長時間水に晒すとせっかくのナスニンが失われてしまいます。

ナスニンの流出を最小限に抑えるため、アク抜きは短時間で終えるようにしましょう。

 

カリウム摂取で高血圧予防

ナスからはカリウムというミネラルも豊富に摂取できます。

カリウムは体内の水分調節に役立ち、体に溜まった余分なナトリウムを、水と一緒に排出してくれる作用があります。

中華料理やインスタント食品など、味の濃い食べ物には食塩が多量に含まれています。

食塩の過剰摂取が続くと体が水分を溜め込みやすくなり、むくみや高血圧を生じやすくなります。

ナスからカリウムを効果的に摂取して、むくみを解消し、スッキリした体を目指しましょう。

また、カリウムの血圧を正常化する働きにより、高血圧も改善できるため、動脈硬化の予防にも繋がります。

 

 

緑黄色野菜であるカボチャも、8月に旬を迎えます。

煮物や天ぷらなど、どのように加熱しても甘さが引き立つため、子供にも人気の野菜ですね。

糖質が多く、ダイエット向きではないとされるカボチャですが、食べ過ぎなければカボチャのカロリーはそれほど問題にはなりません。

むしろカボチャにはダイエットのサポートに役立つビタミンやミネラルが豊富に含まれているため、避けるのは少々もったいないとも言えます。

では具体的に、カボチャに含まれる栄養素について解説してみましょう。

 

抗酸化ビタミンを豊富に含む

カボチャは緑黄色野菜であり、トマトと同様にβカロテンを豊富に含んでいます。

また抗酸化作用があるビタミンCやビタミンEも含んでおり、体内で発生した活性酸素の除去に役立ちます。

紫外線により活性酸素の発生量が増えてしまう夏場には、積極的に摂取したい野菜ですね。

ちなみにトマトのリコピンと同様に、βカロテンやビタミンEは脂溶性です。

油で調理し摂取すると吸収率が高まるため、素揚げや炒め物など、油を使ってカボチャを調理すると、より高い抗酸化作用が期待できます。

ただし天ぷらやカボチャコロッケなど、衣を付けた料理はカロリーが高くなりがちであるため、量と頻度を調節して、たまに適量を楽しむ程度にしておきましょう。

 

カボチャの種はω-3系脂肪酸の摂取源

捨てられてしまうことの多いカボチャの種ですが、実は種にも素晴らしい栄養素が含まれているのです。

カボチャの種に含まれる脂肪酸は、ω‐3系脂肪酸の一種、リノール酸です。

ω‐3系脂肪酸も抗酸化作用を持っているため、病気や老化の予防、紫外線ダメージの軽減などに役立ちます。

また、ω‐3系脂肪酸には血中コレステロールをコントロールする効果もあります。

LDLコレステロールを減らし、コレステロール値を正常化する手助けをしてくれるため、動脈硬化を予防する効果も期待できます。

カボチャの種は、殻が付いたまま電子レンジやオーブンで加熱することで食べられます。

殻付きのままでも問題ありませんが、殻を剥くとより柔らかで甘い種を楽しめます。

夏のちょっとしたおやつに、是非試してみてください。

 

 

鮮やかな野菜で若々しく夏を乗り切る!

色鮮やかな夏野菜には、抗酸化作用を持つβカロテンやポリフェノール、抗酸化ビタミンなどが豊富に含まれています。

アンチエイジング効果や生活習慣病予防効果のため、一年を通して積極的に摂取したい成分ですが、夏場は特に紫外線のダメージを軽減する効果にも注目したいところです。

夏の野菜を美味しく食べて、体の内側も外側も若々しく過ごしましょう!

 

 

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