葉物野菜の保存法を徹底解説!ほうれん草や小松菜をおいしく食べよう!

 

寒い季節は多くの葉物野菜が旬を迎えます。

スーパーでも比較的安価で販売されているほか、家庭菜園でも野菜がよく育つため、一度に大量の葉物野菜を入手する場合もあるでしょう。

しかし葉物野菜は日持ちしないものが多く、ほうれん草や小松菜は冷蔵庫で保存していると数日でしなびてしまいます。

旬のおいしい葉物野菜を長く味わえたら、食卓の彩りにも栄養面の強化にも、たいへん助かりますよね。

そこで本記事では、冬においしく食べたい葉物野菜の保存法を解説します。

葉物野菜をより長期間、おいしく味わうためのアイデアとして、ぜひお役立てください。

 

 

葉っぱを食べるタイプである野菜の中にも、日持ちするものと日持ちしないものがあります。

たとえばキャベツや白菜などは適切に保管すれば2週間以上日持ちするため、冷蔵庫のストックとしても適しているでしょう。

一方でほうれん草や小松菜、レタスは日持ちしない野菜の代表格であり、とくにほうれん草はすぐ鮮度が落ちてしまいます。

3日ほどの冷蔵保存で、しなびて元気がなくなったり、葉や茎の一部がドロドロに溶けたりした経験がある方も多いのではないでしょうか。

これらの野菜も保存方法を工夫することで、鮮度の高い状態を維持したり、長期間保存したりできるようになります。

おすすめの保存法について、冷蔵保存と冷凍保存の2つを紹介しましょう。

 

 

冷蔵保存は数日以内に野菜を使い切る予定がある場合におすすめです。

3~5日程度であれば、保存方法を工夫することで、調理する日まで野菜の鮮度を維持できるでしょう。

 

乾いたキッチンペーパーや新聞紙に巻いて、ポリ袋へ

ほうれん草や小松菜は、保存場所の湿度が高すぎても低すぎても鮮度を保てません。

湿度が高すぎると腐敗の原因になり、乾燥しすぎると早めにしなびてしまいます。

適度な湿度を保つ方法として、渇いたキッチンペーパーや新聞紙にくるむことをおすすめします。

この状態でポリ袋に入れ、ほうれん草や小松菜が潰れないよう軽く口を閉じます。

野菜自身の水分を逃がさず、適度な湿度を保つ方法として、ぜひ試してみましょう。

 

葉を守るために立てて保存

ほうれん草や小松菜は倒して保存すると、下に面した部分に圧力が多めにかかるため傷みやすくなります。

根本は比較的丈夫であるため、立てた状態で冷蔵保存するとよいでしょう。

葉物野菜を立てるためのツールとして、ペットボトルがおすすめです。

野菜が自立する程度の高さにカットしたペットボトルにほうれん草や小松菜を入れて保存できれば、葉にかかる圧力を簡単に減らすことができますよ。

 

芯の成長点を壊して鮮度UP

実は野菜の成長は、収穫後も少しずつ起こっているのです。

収穫された状態では根から水分を吸収できないため、成長のために野菜自身の水分や栄養を消費します。

収穫後の野菜が元気を失い傷みやすくなるのは、収穫後もこの成長が活発に起こっているためと考えられています。

レタスやキャベツ、白菜などは、芯の部分に「成長点」と呼ばれる細胞があります。

野菜が傷むスピードを抑えるためには、この成長点の破壊がポイント。

成長点に切り込みを入れたり、くり抜いたり、つまようじを指したりすると、より長くみずみずしい状態を保つことができます。

レタスなど、日持ちしない野菜の場合はとくにこの成長点の破壊が有効です。

毎日のサラダに新鮮なレタスを使いたい場合には、芯につまようじを指したり、包丁の先で切り込みを入れたりしてみましょう。

 

 

ほうれん草や小松菜の使用予定が1週間以上先までない場合は、冷凍保存がおすすめです。

調理法を工夫すれば、生の状態と遜色ない味わいを楽しめるでしょう。

 

ほうれん草はブランチング処理で色鮮やかに!

ほうれん草は冷凍前に、通常のゆで時間の7割ほどでさっと熱湯にくぐらせると、鮮度を保った状態で保存できます。

この「ブランチング処理」により、ほうれん草の変色や、解凍時の水分流出を抑える効果が期待できます。

鮮やかでみずみずしい状態のほうれん草を楽しむため、冷凍前には軽く茹でる操作をおこないましょう。

ちなみにブランチング処理は蒸すことでもおこなえますが、ほうれん草の場合は、茹でることによりアクの成分であるシュウ酸を除去できるため、熱湯での処理をおすすめします。

 

小松菜は生のまま冷凍がおすすめ

生でも食べられる小松菜は、アク抜きやブランチングが不要であり、生でも鮮やかな状態で冷凍保存が可能です。

ビタミンCやビタミンB群のような水溶性ビタミンは、茹で調理で流出しやすいため栄養素の減少につながります。

生で冷凍保存した小松菜は解凍時にやわらかくなるため、本来であれは加熱調理が必要であったおひたしなども、解凍した小松菜であれば生のまま使用できるのです。

小松菜のビタミン類を効率的に摂取するため、保存にはぜひ生での冷凍を活用してみましょう。

 

 

冷凍保存した葉物野菜からは、生のときのようなシャキシャキ感が失われています。

そのためサラダのような、歯ごたえを活かした料理とは残念ながら相性がよくありません。

冷凍保存による食感の変化を気にせず味わえる方法として、代表的なものをいくつか紹介します。

凍らせたほうれん草や小松菜の使い道として、ぜひ参考にしてください。

 

おひたしに

小松菜やほうれん草は、和風の醤油だしやかつおぶしと和えることで立派な副菜に仕上がります。

ブランチングして冷凍したほうれん草はもちろん、生のまま自然冷凍した小松菜もおひたしとの相性は抜群です。

おひたしは葉物野菜のかさを減らして食べられる料理です。

野菜不足の解消に、ぜひ冷凍したほうれん草や小松菜を活用してみましょう。

 

味噌汁やスープ、炒め物に

味噌汁やスープへの活用もおすすめです。

解凍の際に多少流出する水分にはビタミン類が溶け出している場合があるため、凍ったまま味噌汁やスープに加えれば、流出した分のビタミン類も一緒に摂取できます。

野菜の栄養素を逃さない、非常に効率的な方法と言えるでしょう。

ほかの具材とあわせた炒め物にも使用できます。

しかし冷凍した葉物野菜は火が通りやすいため、ほかの生鮮食品と同時に炒め続けると冷凍の葉物野菜だけ焦げてしまうことも。

冷凍したほうれん草や小松菜はサッと火を通す程度の認識で、ほかの食材に火が通ったタイミングで加えると、鮮やかな状態で仕上がるでしょう。

 

 

今回は初冬から入手しやすくなる葉物野菜の中でも、足がはやく長期保存が難しいほうれん草や小松菜などの保存方法について解説しました。

冷蔵では湿度管理や野菜にかかる圧力の軽減により、新鮮な状態を長く保つことができます。

また冷凍ではブランチング処理により鮮やかさやおいしさを保ちやすくなります。

ちょっとしたひと手間繊細な葉物野菜を守るには、ちょっとしたひと手間が肝心。

買い物から帰ってきたら、葉物野菜をそのまま野菜室に放り込むのではなく、長持ちのためのケアを欠かさずおこないましょう。

 

 

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