パクチーの使い方は?栄養価やおいしく食べる方法をご紹介!

 

近年、パクチー料理が人気を集めています。

エスニック料理には以前からよく登場する食材でしたが、家庭での消費は少なく、食べ方に悩む方も多いでしょう。

本記事ではパクチーの概要や栄養価、おいしく食べる方法について解説します。

パクチーの特徴や使い道を詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

パクチーは近年、日本で普及するようになった野菜ですが、海外では古くから用いられていました。

まずはパクチーの概要について解説しましょう。

 

国により名前が異なる

実は「パクチー」とはタイ語。タイ料理の広まりにより日本で用いられるようになった外来語のひとつです。

英語圏では「コリアンダー」、中国語圏では「シャンサイ」と呼ばれています。

コリアンダーやシャンサイの名前なら耳にしたことがある方も多いでしょう。

日本でも種子をスパイスとして使用する際には「コリアンダー」という名称が一般に用いられています。

茎や葉を食べる場合には「パクチー」の名称で広まっていますね。

なお、パクチーの香りがカメムシの臭いに似ていることから、日本では「カメムシソウ」と呼ばれることもあります。

パクチーの好みが分かれやすい理由が、この日本名からも伺い知れますね。

 

エスニック料理やカレーに用いる

茎や野菜を食べるパクチーはエスニック料理に、種子を乾燥させてスパイスにしたコリアンダーはカレーに広く用いられています。

ハウス栽培によりスーパーではパクチーが年中売られていますが、実際の旬は春から初夏にかけてのようです。

また、暑い時期を超えた9月以降の秋にも収穫できます。

日本では静岡や茨城、千葉などの関東圏で栽培が盛んで、春と秋に収穫量が増えるようですよ。

ちなみに家庭でもプランターや水耕で栽培できます。

新鮮なパクチーを料理のトッピングやスパイスとして用いたい方は、ぜひ試してみましょう。

 

 

パクチーはほうれん草やトマトと同じ緑黄色野菜に分類されます。

ビタミンやミネラルなどの摂取源として役立つでしょう。

ここからはパクチーから摂れる栄養素のなかでも、とくに多いものについて解説します。

 

ビタミンCやβカロテン

βカロテンはビタミンAのもとになる成分。

ビタミンAは、ビタミンCとともに抗酸化ビタミンと呼ばれることもあります。

私たちは呼吸や代謝のような生命活動により酸素を消費するとともに活性酸素を発生させています。

活性酸素は増えすぎると酸化ストレスとして細胞を酸化させ、体にダメージを与えることで知られています。

そこで活躍するのが体内にある抗酸化酵素や、食品から摂取できる抗酸化物質。

ビタミンCやβカロテンは抗酸化物質として機能して、活性酸素の働きを抑えてくれるのです。

活性酸素による体へのダメージは、老化の原因となり肌や髪などを弱らせるほか、がんの発生や免疫機能の低下につながることでも知られています。

ぜひパクチーから抗酸化物質を効率よく摂り、若々しい体を目指しましょう。

 

カリウム

生で食べられるパクチーからは、カリウムも効率的に摂取できます。

カリウムはナトリウムとともに、体液量の調節に関わるミネラル。

体内の余分なナトリウムを体の外へ出すように働きかけます。

現代では濃い味付けの食事により、食塩からのナトリウム摂取量が増えやすい傾向にあります。

ナトリウムが溜まりすぎるとむくみや高血圧の原因になることも。

パクチーをはじめ、野菜や果物、イモ類などから効率的にカリウムを摂取して、ナトリウムの摂りすぎによる悪影響を防ぎましょう。

 

食物繊維

歯ごたえのあるパクチーには食物繊維も豊富です。

食物繊維は消化されずに大腸へ到達するため、便のかさを増やして排便をスムーズにする効果が期待できます。

また食物繊維は腸内で善玉菌のエサになるため、善玉菌を増やして腸内環境を整えるためにも役立つでしょう。

食物繊維が豊富なパクチーは噛み応えがある点もメリットになります。

よく噛んで食べることで満腹中枢が刺激されるため、食べ過ぎを防ぎたい方にもおすすめです。

さらによく噛んで食べると、内臓脂肪の分解を促すような指示が脳から出やすくなるとも言われています。

脂肪を燃やしてダイエットを成功させたい方は、パクチーのような噛み応えのある野菜から積極的に食物繊維を摂ることをおすすめします。

 

 

パクチーのさまざまなメリットを把握できたところで、実際の使い方について確認します。

パクチーを食事に取り入れたいものの、調理方法や食材の組み合わせに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

 

肉や魚の臭み取りに

肉料理や魚料理をおいしく仕上げたい場合には、ぜひパクチーを加えてみましょう。

パクチーの独特な香りが肉や魚の臭みをマスクするように働きます。

豚肉であればパクチーとともに炒めるだけで、パクチーの緑色が目にも嬉しい一品に仕上がります。

レモン果汁を加えると酸味により味がひきしまり、よりおいしく仕上がるでしょう。

魚はホイル蒸しにするときに魚の下にパクチーを敷く方法がおすすめです。

パクチーの香りを閉じ込めつつ、魚の生臭さを抑えやすくなります。

 

ドライパクチーは調味料にも

新鮮なパクチーを欠かさず購入することを面倒に感じる方も多いでしょう。

自宅に長期間ストックできるパクチーとして、スパイスのコーナーで入手できるドライパクチーの活用もおすすめです。

ドライパセリのような感覚で使用できるため、肉料理や魚料理の臭み取りに用いたい場合には、ぜひドライパクチーを試してみましょう。

なお、コリアンダーは同じ植物の種子を粉状にしたものであり、柑橘系のさわやかな香りで、ドライパクチ-とは大きく異なります。

コリアンダーはカレーのスパイスとして用いられるほか、肉料理や豆料理とも好相性です。

料理の味わいに深みを持たせたい場合には、ぜひ試してみましょう。

 

生が好きならサラダや生春巻き

近年では、パクチーをサラダや生春巻きにしてそのまま食べる方法が人気を集めています。

葉と茎の部分をまとめて一緒に入れることで歯ごたえが増し、香りとともに食感を楽しめる一品に仕上がるでしょう。

エビやトマトのようなエスニック料理の定番食材はもちろん、モヤシやキュウリのような歯ごたえのある食材との相性も抜群です。

ぜひさまざまな食材とあわせて楽しみましょう。

 

 

パクチーは栄養価の高い食材のため、健康志向の方はぜひ取り入れたいと考えることもあるでしょう。

しかしパクチーの香りが苦手である場合には、サラダで食べることも難しいはず。

その場合には香りを和らげる手段として次のような方法がおすすめです。

• 加熱調理で香りを飛ばす
• 餃子の皮やトルティーヤの生地などで包む
• 細かく切らない

香りを飛ばしたい場合には加熱がおすすめ。パクチーのシャキシャキ感は失われますが一気に食べやすくなります。

また、香りを感じにくくするために餃子や生春巻き、トルティーヤなどの包み料理で食べましょう。

細かく切れば切るほど香りが際立つため、生で食べる際には大きめサイズで食べる方法もおすすめです。

反対に香りを強く感じたい場合には、パクチーを細かくカットしたものをサラダに加えるとよいでしょう。

 

 

パクチーは葉の形がオシャレで色も鮮やか、サラダとしてよく映える食材です。

βカロテンやビタミンC、食物繊維なども豊富であるため、健康やダイエットを意識した食事にも取り入れやすいでしょう。

香りが気になる場合には加熱や包み料理が、香りを活かしたい場合には生で細かく刻む方法がおすすめです。

ぜひ自身にあった食べ方でパクチーを楽しみましょう。

 

 

<参考文献>

e-ヘルスネット(厚生労働省)|抗酸化ビタミン

e-ヘルスネット(厚生労働省)|カリウム

e-ヘルスネット(厚生労働省)|食物繊維の必要性と健康

農林水産省|ゆっくり食べる

 

 

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