甘夏の魅力!春でも食べたいみかんの嬉しい健康効果を解説!

 

すっきりとした甘さの中にほのかな苦味を感じる甘夏は、春から初夏に向けて旬を迎える果物です。

みかんといえば冬のイメージですが、温かい時期に食べられる甘夏もおいしく魅力的です。

本記事では甘夏の特徴や栄養価、おいしい食べ方などについて解説します。

ぜひ本記事を参考に、甘夏を春の食事へ取り入れてみましょう。

 

 

春にみかんを食べたことがある方は少ないかもしれませんね。まずは甘夏という食品の特徴について簡単に解説しましょう。

 

1~3月頃に収穫される

甘夏は春から初夏にかけて旬を迎える果物ですが、実は収穫されるタイミングはもう少し前の1~3月頃です。

この頃にはまだ実が熟していないため、そのまま食べることは難しいでしょう。

 

追熟により5~6月には食べごろに

甘夏は数か月の追熟期間を経ることで、甘みが増して食べやすくなります。一般的な食べごろは5~6月とされていますね。

もし冬のうちに甘夏を手に入れた場合には、新聞紙に包んで冷蔵庫で保管しておきましょう。

甘夏の呼吸を促すため、密閉を避け、冷蔵庫の風通しをよくすることがポイントです。

より早く食べたい場合には、追熟を促す植物ホルモン、エチレンを放出する果物を近くに置きましょう。

スーパーで年中手に入れやすいバナナや、冬に安くなるリンゴなどがおすすめです。

 

冬のみかんより酸味が強い

追熟により甘みが増す甘夏ですが、やはり冬に食べられる温州みかんよりは酸味が強くなります。

スッキリとした甘さと適度な酸味を同時に楽しむ果物として取り入れましょう。

 

 

ここからは甘夏に含まれる栄養素や機能性成分について解説します。

 

ビタミンCでシミ予防

酸味がやや強い甘夏にはビタミンCが豊富に含まれています。

ビタミンCは抗酸化物質として機能する栄養素であり、過剰な活性酸素の働きを抑える効果が期待できます。

呼吸や代謝によるエネルギー消費により発生する活性酸素は、過剰に蓄積されると酸化ストレスとして細胞を傷つけてしまいます。

皮膚や髪、血管といった組織を若々しく健康に保つためにも、ビタミンCの存在は欠かせません。

健康と美容のサポートに役立つビタミンCは柑橘類に豊富です。

冬を終えると柑橘類もあまり出回らなくなるため、春から初夏にかけて旬となる甘夏から効率よく摂取しましょう。

 

クエン酸で疲労回復効率UP

甘夏のような柑橘類からは、ビタミンCに加えてクエン酸も摂取できます。

クエン酸は、私たちがエネルギーを作り出すための「クエン酸回路」の要となる栄養素です。

クエン酸が不足することなく供給されればクエン酸回路も滞りなく周り、効率よくエネルギーを生み出せるようになるでしょう。

エネルギー代謝のサポートにより、疲労回復効率を高める効果も期待できます。

レモンや梅干しにもクエン酸は豊富ですが、酸味が強すぎるため多くの量は食べられません。

甘夏のような食べやすい柑橘類を活用して、おいしくクエン酸を摂りましょう。

 

カリウムが豊富でむくみ解消にも

果物に含まれるミネラルといえばやはりカリウムです。カリウムはナトリウムとともに体内の水分を調節するように働きます。

ナトリウムが水分を保持する一方で、カリウムは余分な水分をナトリウムとともに排出します。

現代の食生活では食塩が過剰摂取傾向にあり、ナトリウムの体内量も増えがちです。

カリウムを十分に摂り、余分なナトリウムを出せるようにしましょう。

体内の水分量が適切に調節できれば、血圧の低下やむくみの解消にも役立ちます。

 

アレルギー症状の緩和にはナリンギン

甘夏をはじめ、文旦やグレープフルーツのようなやや苦みのある柑橘類からは、ナリンギンというフラボノイドを摂取できます。

ナリンギンには抗アレルギー作用が確認されており、アレルギー症状を和らげるために役立つでしょう。

春先の花粉症の症状が辛い方は、ぜひナリンギンを含む甘夏をデザートに食べることをおすすめします。

 

オーラプテンによる抗がん作用も

甘夏の分厚い皮には、オーラプテンと呼ばれる機能性成分が含まれています。

オーラプテンは抗がん作用を有するほか、記憶力や認知能力を高める効果があることが近年の研究により判明しています。

甘夏の皮からオーラプテンを摂取できれば、将来の発がん予防や認知症の予防に役立ちそうですね。

 

 

甘夏を入手したものの、どのように食べたらよいのか迷う方もいるかもしれませんね。

ここからは甘夏の基本的な食べ方や、皮の意外な活用法などについて解説します。

 

分厚い皮と薄皮を剥いて中身をおいしく

甘夏の皮は丈夫であり、指では最初の切れ込みを入れることが難しいかもしれません。

包丁などで切れ込みを入れると剥きやすくなるでしょう。

薄皮も分厚いため、温州みかんのようにそのまま食べると繊維と苦みや強く、甘夏の味をあまり感じられません。

房の上部分を包丁で切った上で、中央から背中側にかけて薄皮を剥きましょう。

苦みは薄皮や、背中の皮の部分に多いため、綺麗に白いところを取り除けば甘みがより際立ちおいしくなります。

薄皮を剥く手間を面倒に感じる場合には、グレープフルーツのように半分にカットして、スプーンですくって食べる方法もおすすめです。

洋風のデザートとして見栄えもよく食べられるため、より手軽に食べたい方は果肉だけを取り出せるこの方法を試してみましょう。

 

果皮はマーマレードやピールで

甘夏の分厚い皮は香りが強く、マーマレードやピールに加工するとおいしく食べられます。

果皮に含まれるオーラプテンを効率よく摂るための手段として活躍するでしょう。

オーラプテンは長時間煮ても損失がほとんどないため、マーマレードやピールでの水煮調理でも効率よく摂取できます。

皮を煮てから苦みを取るためによく絞り、薄皮と種を取り除いた果肉と砂糖をあわせて煮詰めればマーマレードの完成です。

ピールでは皮を大きめに切り、砂糖とともに煮詰めたものを数日間乾燥させます。

千切りにしてグラニュー糖とあわせましょう。チョコレートを付ければショコラ・オランジェとしても楽しめます。

栄養価の高い甘夏の皮を食べる方法として、ぜひ試してみてください。

 

 

甘夏は春から夏にかけて食べられる珍しい柑橘類です。

冬に旬を迎えるみかんよりも甘さは控えめですが、スッキリとした味わいで、汗ばむ陽気の多い5月にもおいしく食べられるでしょう。

甘夏は皮が分厚いため、果肉を食べるためには薄皮を丁寧に剥くか、半分に切ってスプーンですくう方法がおすすめです。

皮のオーラプテンを摂りたい場合には、甘く煮詰めてマーマレードやピール、ショコラ・オランジェとして楽しみましょう。

冬のみかんはハウス栽培で夏に出回ることもありますが、甘夏は春や初夏を過ぎればほとんどお目にかかれません。

この時期のみ味わえるスッキリとした甘さと酸味をぜひ堪能しましょう。

 

 

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