5月はサクランボの旬の始まり!特徴や便利な保存法、アメリカンチェリーについてもご紹介!

 

桜が完全に散ったころから実り始めるサクランボ。本格的な収穫は5月ごろから始まります。

普段はパフェやパンケーキのような洋菓子のトッピングとして見る程度で、サクランボをフルーツとして食べる機会がない方も多いはず。

本記事ではサクランボの概要や、栄養面から見たサクランボのメリット、サクランボを大量に手に入れたときの保存法などを解説します。

サクランボに豊富な栄養素や、生で食べる以外の楽しみ方を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

サクランボは桜の木と同じく、バラ科サクラ属の植物に成る実です。

街路樹に多い鑑賞用のソメイヨシノも条件を満たせば結実しますが、食用として食べられるサクランボが成る木は、セイヨウミザクラをはじめとする別の種類です。

サクランボは「さくらのぼう(坊)」から来たものと考えられています。

サクラの木から生まれた実を子ども(坊)になぞらえて名前が付けられているようですね。

 

5~7月頃に実を付ける

サクランボの旬は5月~7月とされており、収穫量は5月後半から6月にかけて増えるようです。

ハウス栽培されているものはより速く収穫されるため、市場には5月初旬ごろから量が増え始めるかもしれませんね。

 

山形や秋田など北日本で主に栽培

サクランボの名産地といえば山形県。国内のシェアの約75%を占めています。

ほかにも青森県や秋田県、山梨県、北海道など、北日本を中心に栽培されているようです。

サクランボは日照時間が長く、かつ雨量の少ない地域で育ちやすい傾向にあります。

西日本のような温かい地域でも栽培自体はできますが、雨が多い地域ではサクランボの実が割れやすく、出荷を前提にした本格的な大量栽培には向かない傾向があるようです。

 

 

甘いサクランボには糖分が多いことはもちろんですが、体に必要な栄養素もいくつか多めに含まれています。

ここからはサクランボから摂取できる栄養素について簡単に解説します。

 

ポリフェノール

サクランボの皮の美しい赤色は、ポリフェノールの色素によるもの。

赤色は主にアントシアニンと呼ばれる成分により構成されています。

ブルーベリーやサツマイモの皮などにも含まれていますね。

アントシアニンには強力な抗酸化作用が期待できます。

体内で増えすぎた活性酸素が、酸化ストレスとなり体へダメージを与えるのを防ぐ効果が期待できるでしょう。

鮮やかな色の果物からは、体を守る抗酸化物質を効率よく摂れるものです。

アントシアニンが豊富な赤いサクランボで、体を若々しく元気に保ちましょう。

 

ビタミンC

サクランボに豊富なビタミンCは、体の調子を整える栄養素であることに加え、アントシアニンと同様の抗酸化作用を発揮することでも知られています。

またビタミンCには、紫外線による皮膚のメラニンの生成を抑える効果も。

とくに5月以降は日差しも強くなるため、サクランボのような果物から、ビタミンCを不足なく摂れるようにしておきたいものですね。

サクランボはジュースや缶詰にも加工されていますが、ビタミンCは熱に非常に弱く、加工されたサクランボ製品からは十分なビタミンCを摂取できません。

ビタミンCの手軽な供給源として、ぜひこの時期に入手しやすい生のサクランボを活用しましょう。

 

カリウム

サクランボをはじめ、果物にはカリウムと呼ばれるミネラルが多めに含まれています。

カリウムはナトリウムと同様に、体液調節に関わるミネラル。

ナトリウムを摂りすぎた状態でも、カリウムを十分に摂取できていれば、体内の余分なナトリウムを、水分とともに外へ出すよう働きかけてくれるのです。

現代ではラーメンやフライドポテトなど、濃い味の料理から塩分を摂りすぎる傾向にあるため、ナトリウムの体内量も増えがちです。

ナトリウムの蓄積による体への悪影響を防ぐためにも、サクランボは役立ちそうですね。

 

 

ここからはサクランボを大量に入手した際、食べきれなかった分を保存する方法について解説します。

貰ったり収穫したりしたサクランボをムダにせずおいしく食べきりたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

シロップ漬けや果実酒に

サクランボはシロップ漬けや果実酒との相性がよいため、保存性を高める手段としてぜひ活用しましょう。

シロップ漬けは砂糖やレモン汁を煮詰めて作ったシロップに、よく洗って水気を取ったサクランボを淹れて密閉させるだけで出来上がります。

数日から数週間、冷蔵庫のような冷暗所で保存すれば甘いシロップが完成するでしょう。

果実酒は同様に、洗って水気を取ったサクランボを、ホワイトリカーと氷砂糖を淹れた容器に漬け込むことで出来上がります。

いずれも容器は熱湯消毒などで清潔にしておきましょう。

サクランボは傷のない綺麗なものを選ぶとより日持ちしやすくなります。

 

冷凍保存も可能

手間を極力省きたい場合には、冷凍保存も可能です。

洗って水気を取ったサクランボを、ジップロックのような空気を抜きやすい袋に入れたうえで、密閉し、冷凍庫で凍らせます。

そのまま常温に出して溶かしつつ、シャーベットのように食べると夏場のおやつとしておいしく楽しめるでしょう。

炭酸水やジンジャーエールなどに冷凍サクランボを入れると、甘みのある氷のような感覚でスッキリと飲むことができます。

 

 

サクランボの種は硬く、食べると消化不良を起こして胃腸に負担をかけたり下痢を生じたりする可能性があるため、口から出すようにしましょう。

なお、サクランボの種には「アミグダリン」が含まれており、食べると体内でシアン化水素に代わり、頭痛やめまい、吐き気の症状が出る場合があるため注意すべきです。

種の摂取が命に関わるとの噂もありますが、サクランボの種のアミグダリンは少量です。

1~2粒、誤って飲み込んでしまっても重篤な症状につながるわけではありません。

種を恐れてサクランボの摂取を避ける必要はないため、丸のみしないよう注意しておいしく食べましょう。

 

 

サクランボより少しだけ遅れて、アメリカンチェリーの流通も始まります。

6~7月ごろが最盛期ですが、早いものは5月上旬から出回ることもあるかもしれませんね。

アメリカンチェリーは日本のサクランボよりも大きく、皮に張りがあるため食べ応えがあります。

またポリフェノールの含有量も多いため、抗酸化作用を期待したい方にもおすすめです。

皮が日本のものよりも丈夫である関係で、アメリカンチェリーは日持ちしやすい特徴もあります。

贈答用としても取り扱いが多いため、おいしいものを食べたい場合にはぜひ探してみましょう。

 

 

ケーキのような洋菓子のトッピングには年中見かけるサクランボですが、5月から初夏の7月にかけてが最もおいしい時期。

ビタミンCやカリウムに加え、アントシアニンも効率よく摂取できるため、体を若々しく健康に保つためのフルーツとしてぜひおいしく摂取しましょう。

そのまま食べるほか、シロップ漬けや果実酒への応用もおすすめです。

食べやすいお気に入りの品種を見つけて、甘酸っぱいサクランボをおいしく堪能しましょう。

 

<参考文献>
厚生労働省|健康日本21アクション支援システム Webサイト|カリウム

厚生労働省|健康日本21アクション支援システム Webサイト|抗酸化ビタミン

 

 

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