冬の足音が聞こえてくる11月、朝晩の寒さが強まってくるこの時期には、温まるお鍋を食べたいものです。
鍋に入れる野菜として、今回は春菊を紹介します。
冬の鍋料理に入れられているイメージを持たれている方も多いでしょう。
本記事では春菊という野菜について、特徴や栄養素を解説したうえで、春菊を入れて楽しみたくなるおすすめの鍋を紹介します。
春菊の魅力について改めて知りたい方、この冬のおいしい鍋レシピを探したい方は、ぜひ参考にしてください。

春菊ってどんな野菜?
春の菊と書いて春菊。
しかし桜の咲き誇る春真っ盛りの時期に春菊を食べる方はあまりいないのではないでしょうか。
まずは春菊の旬や、野菜としての特徴について説明します。
11~3月に旬を迎える葉物野菜

春菊の旬は11月ごろから始まり、市場にも同じタイミングで多く並び始めます。
3月ごろまでは数を増やした状態で、売られていることが多いようですね。
旬の春菊は夏場のものより香りが強く、味も充実しています。
春菊をおいしく食べたい場合には、ぜひ11~3月に購入してみましょう。
菊の香りと歯ごたえが特徴的

春菊といえばあの独特の香りと歯ごたえ。
白菜よりも噛み応えのありそうな春菊ですが、鍋に入れて煮込むと茎まで柔らかくなるため食べやすくなります。
春菊の香りは名前の通り、菊の香りに似ています。
日本、中国、インドなどのアジア圏では、積極的に食べられていますね。
しかし欧米では、独特の香りの強い春菊はあまり食用としては浸透しておらず、春菊が咲かせる小さな花を、観賞用として楽しむことの方が多いようですね。
春菊に豊富な栄養素とは?
冬場の料理の栄養価を高めたい場合に、緑黄色野菜である春菊は活躍します。
ここからは春菊に豊富な栄養素について解説します。
βカロテン

βカロテンが豊富な野菜は緑黄色野菜と呼ばれます。
緑色の濃い春菊も緑黄色野菜であり、βカロテンが豊富に含まれています。
カロテノイドの一種であるβカロテンは体内でビタミンAに変換されることから、プロビタミンAと呼ばれることもありますね。
ビタミンAは、ビタミンCやEと並んで抗酸化ビタミンとも呼ばれています。
私たちは呼吸や代謝により活性酸素と呼ばれる物質を産生していますが、加齢や生活習慣の乱れにより活性酸素が増えすぎると、酸化ストレスとして体を傷付けることも。
いわゆる「体のサビ」と呼ばれる現象の原因とも言われていますね。
抗酸化ビタミンには体のサビを取り、体を若々しく健康的に保つ効果が期待できます。
春菊をはじめ、さまざまな野菜や果物から抗酸化ビタミンを摂り、元気に毎日を過ごしたいものですね。
食物繊維

春菊には食物繊維も多めに含まれているため、食物繊維が不足しがちな方は積極的に春菊を料理に加えるとよいでしょう。
食物繊維は体の中で主なエネルギー源として使われるものではありませんが、便秘を解消したり腸内環境を整えたりする効果を発揮します。
さらに腸内で食物の糖や脂質、ナトリウムの一部に吸着し、体外への排出を促す効果も。
糖や脂質、ナトリウムの摂りすぎによる糖尿病、脂質異常症、高血圧などのリスクを下げるためにも、食物繊維の摂取は重要ですね。
カルシウム

春菊やほうれん草のような緑色の濃い葉物野菜からはカルシウムも摂取できます。
カルシウムは骨の健康を支える栄養素。不足すると骨粗鬆症になり骨折のリスクが高まります。
骨粗鬆症が問題になるのは高齢になってからですが、年を重ねてからカルシウムの摂取を始めても十分な効果は得られません。
今ある骨を丈夫に保つためにも、若いうちからカルシウムを不足なく摂ることは重要ですね。
カルシウムは日本人の食生活において、とくに不足が見られやすい栄養素です。
牛乳、およびヨーグルトやチーズなどの乳製品からの摂取が最も効率的ですが、春菊のような野菜もカルシウムの摂取源として意識することで、カルシウム不足をより防ぎやすくなるでしょう。
春菊を加えたおすすめ鍋レシピ
春菊といえばやはり鍋。
気温が大きく下がる11月以降は、夕食に鍋を用意する機会も増えるのではないでしょうか。
ここからは春菊を加えたおすすめの鍋について2種類紹介します。
今夜の鍋の具材に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
体が温まるキムチベース鍋

春菊と豆腐、豚肉などをキムチの辛さとうま味でおいしくいただくレシピです。
<主な材料>
• 白菜キムチ
• 春菊
• 木綿豆腐
• 豚バラ肉
• 調味料(コチュジャン、味噌、醤油、酒)
キムチの味付けにより鍋の味わいも変わります。
甘めの味わいを好む場合には甘めのキムチを選ぶとともに、合わせ調味料として加えるコチュジャンの量を減らすとよいでしょう。
湯豆腐と一緒にポン酢でさっぱり鍋

夕食が遅くなった場合の軽い食事として、白菜や湯豆腐といっしょに手軽に食べられるさっぱりとした味付けの鍋もおすすめです。
<主な材料>
• 春菊
• 白菜
• しいたけ
• 絹ごし豆腐
• 昆布(だし取り用)
• ポン酢
味付けはポン酢でおこなうため、調味料を複数用意する手間も省けます。
鍋自体は水炊きで済ませますが、だし取り用の昆布を加えることで春菊にもうま味が染み込み、よりおいしく食べられるでしょう。
鍋の彩り、春菊をおいしく食べよう
春菊は冬に旬を迎える葉物野菜。
お吸い物や味噌汁にも加えることができますが、旬の春菊をたっぷりおいしく食べるためには鍋に加えるのが最もお手軽です。
キムチベースの辛めの味付けを楽しむレシピや、ポン酢でさっぱりと食べるレシピなど、材料により春菊の味わいも変わります。
ぜひさまざまな鍋を用意して、春菊をおいしく味わいましょう。
<参考文献>
厚生労働省|健康日本21アクション支援システム Webサイト|食物繊維
厚生労働省|健康日本21アクション支援システム Webサイト|カルシウム