サトイモのネバネバ効果がすごい!栄養価やおいしい食べ方などをご紹介!

 

毛の多い皮と強いぬめりが特徴的なサトイモは、秋によりおいしく食べられるイモ類です。

ジャガイモやサツマイモと比べると、サトイモはメジャーなイモ類とは言い難く、食卓に滅多に出てこないご家庭も多いかもしれませんね。

しかし旬のサトイモはホクホク感が強く非常においしいことに加え、サトイモ特有の成分からはさまざまな健康効果が期待できます。

本記事ではサトイモの概要や特徴的な成分、サトイモを調理する際の注意点などについて解説します。

サトイモについて詳しく知りたい方、安全にサトイモを調理する方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

サトイモはジャガイモやサツマイモと同じくイモ類に含まれます。

ねっとりホクホクとした食感はほかのイモ類では味わえないおいしさですよね。まずはサトイモの特徴について簡単に説明しましょう。

 

初秋~冬を旬とするイモ類

サトイモは初秋から冬にかけて旬を迎えるイモ類の一種です。

ただサトイモは貯蔵性が非常に高く、スーパーでは1年中見かけるイモ類と考えてよいでしょう。

最もおいしい季節はやはり秋。9月から10月にかけては採れたてのサトイモが出回るため、鮮度の高いものを食べられるでしょう。

大きさは種類により異なり、こぶし大のものから一口で食べられるような小さなものまで、さまざまです。

また、細長いサツマイモやヤマトイモとは異なり、サトイモは綺麗な丸い形をしているのも特徴的ですね。

 

独特のぬめり成分

サトイモの特徴といえば、やはり独特のぬめり成分です。

ぬめり成分の正体は、サトイモに含まれる難消化性の多糖類、すなわち水溶性食物繊維です。

トマトやイチゴなどにも水溶性食物繊維は含まれていますが、サトイモの水溶性食物繊維は、たんぱく質と結合した「糖たんぱく」と呼ばれる形で存在しています。

もちろん、ぬめり成分を食べても人体に害はありません。

むしろぬめりを取り入れることでさまざまな健康効果が期待できるため、旬のおいしいサトイモをぜひ食べてみましょう。

 

 

イモ類のなかでも比較的低カロリーであり、煮物や焼き物として取り入れやすいサトイモ。

ここからはサトイモを食べることで期待できる、主な健康効果について解説します。

 

むくみや高血圧を改善する

サトイモをはじめ、イモ類にはカリウムが豊富に含まれています。

カリウムはナトリウムとともに、体の体液調節に関わるミネラル。

カリウムは体内の余分なナトリウムを、水分とともに体外へ排出するよう促す効果があるのです。

現代の食生活では、ナトリウムは食塩の形で過剰に摂りすぎる傾向にあります。過剰なナトリウムは高血圧やむくみの原因になることも。

サトイモからカリウムを十分に摂り、血圧のコントロールやむくみの解消に役立てましょう。

 

免疫機能や胃腸の健康を保つ

サトイモのぬめり成分である糖たんぱくには、胃粘膜を保護する効果が確認されています。

刺激の強い胃酸を分泌する胃はダメージを受けやすい組織。

サトイモにより胃粘膜を保護できれば、胃炎や胃潰瘍などのリスクを下げる効果も得られるでしょう。

また、同じくぬめり成分のひとつであるガラクタンは、免疫機能を保つ効果があるとされています。

風邪や感染症に負けない体を作るため、ぜひサトイモのぬめり成分を取り入れましょう。

 

腸内環境を整える

サトイモのぬめり成分をはじめとする食物繊維には、腸内環境を整える効果も期待できます。

食物繊維は腸内で善玉菌のエサになり、善玉菌を増やすように働きます。

善玉菌が増えて腸内の環境が善玉菌に適したものになれば、悪玉菌の増殖を抑えやすくなるでしょう。

腸内環境の悪化は、肥満や糖尿病、動脈硬化などの疾患と関連しているとも言われています。

健康維持や生活習慣病の予防には腸活も重要。サトイモは善玉菌を増やすための食品としても活用できそうですね。

 

疲労回復効率を高める

サトイモには糖質とビタミンB1が含まれています。

糖質は体を動かすエネルギーのもとになる成分ですが、体内で糖質をエネルギーに変換するためにはビタミンB1の働きが必要です。

ビタミンB1が不足すると、糖質を摂れていてもエネルギーを十分に生成できず、疲れや体の怠さを感じやすくなるでしょう。

疲労の回復効率を高めるためには、糖質に加えビタミンB1の働きも重要。

両方を効率的に摂れるサトイモは、疲れ知らずの体を作る食品として役立つかもしれません。

 

 

このように、サトイモにはさまざまな効果が期待できることがわかりました。

サトイモに馴染みがなかった方も、旬のサトイモに興味が出てきたのではないでしょうか。

そこでここからは、サトイモを調理する際に注意したい点について解説します。

サトイモの下処理や調理法に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

 

皮ごと茹でて剥くと手が痒くならない

サトイモの皮を素手で剥くと、手に強い痒みを感じる場合があります。

この痒みの正体はシュウ酸カルシウムと呼ばれる成分。サトイモの皮付近に多く含まれています。

針のように尖った形をしているようで、一度痒みを生じるとなかなか収まらず、引っ掻くと小さな針が手に食い込み、より痒みが増すとされています。

一度痒くなった手は石鹸でよく洗い、保冷剤や氷水などで冷やして痒みが収まるのを待ちましょう。

この痒み成分は加熱により分解されるため、痒みを感じにくくなります。

皮ごと茹でて剥く、ラップで包み電子レンジで加熱する、といった方法で安全に剥きやすくなるでしょう。

あらかじめ軽く加熱しておけばサトイモを煮る時間の短縮にもなるため、調理をしやすくする観点からもおすすめです。

 

ぬめりは塩もみで取る

サトイモのぬめりにはさまざまな健康効果が期待できますが、あまりに強いぬめりを持ったまま切るのは危険です。

サトイモが滑り、誤って指を切る可能性があるため、安全に包丁を扱える程度までぬめりを取ることをおすすめします。

サトイモのぬめり取りには塩もみがおすすめ。

皮を剥いたサトイモに軽く塩を振り、手で揉みこむようにしてから流水で流しましょう。

生のサトイモを用いる場合には手が痒くなるため、塩もみの際にはビニール手袋を付けることをおすすめします。

 

 

サトイモはぬめり成分や食物繊維、カリウムやビタミンB1などの栄養素により、さまざまな健康効果が期待できる食品です。

1年中手に入る野菜ではありますが、やはり9~10月頃の収穫したてのサトイモのホクホク感は格別。

手の痒みやぬめりに注意して、秋のサトイモをぜひおいしく食べましょう。

 

 

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