7月はそうめんの季節!他の麺類との違いや注意点、おすすめトッピングなどを解説!

 

暑い夏では食欲が落ちやすく、食事を十分に摂れない方も少なくないかもしれません。

そのような状況でも食べやすいのが、冷たくのど越しのよいそうめん。

お中元で大量にやってきたそうめんを、夏休みの子どもと一緒に昼食として食べる光景は夏の風物詩とも言えるかもしれませんね。

本記事ではそうめんの特徴や、ひやむぎやうどんのような他の麺類との違い、そうめんを食べる際の注意点やおすすめのトッピングなどについて解説します。

そうめんの栄養価が気になる方や、そうめんのおいしいアレンジ方法を試したい方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

そうめんが細いつるつるとした麺であることはよく知られていますが、原材料や他の麺との区別については、詳しく把握していない方も多いかもしれませんね。

まずはそうめんの概要について解説します。

 

生地は小麦粉が原料

そうめんは小麦粉を原料とした穀類であり、ご飯やパンと同じ主食に該当します。

小麦粉は薄力粉、中力粉、強力粉に大別されますが、そうめんやうどんのような麺類は、のど越しをよくするため、粘りの少ない中力粉が使用されることが多いようですね。

うどん、ひやむぎ、そうめん、きしめんは、麺の太さや形状こそ違いますが原材料は同じであり、カロリーや糖質量もほぼ同じです。

【乾麺100gあたりの栄養価(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年より)】

カロリーたんぱく質脂質糖質

(単糖当量)

干しうどん333kcal8.5g1.1g76.8g
そうめん・ひやむぎ333kcal9.5g1.1g71.5g

生地の主な材料は小麦粉、塩、水であり、非常にシンプルな料理と言えるでしょう。

 

差は麺の成形方法

うどんやひやむぎのような他の麺類とそうめんの主な違いとして、それぞれの製麺方法に注目してみましょう。

うどんやひやむぎは生地を細くカットして太めの麺を作ります。

より太い方がうどん、細めのものがひやむぎと呼ばれているようです。

一方、そうめんは油を用いて生地を細く伸ばす「手延べ」の工程を経て細い麺に仕上げています。

ただし最近は機械化が進み、生地をカットして作るそうめんも存在します。

また手延べのひやむぎも流通しているようですね。

日本農林規格(JAS)の乾麺類品質表示基準では、うどん、ひやむぎ、そうめん、きしめんを区分を次のように記載しています。

機械での製造手延べ
そうめん直径1.3mm未満直径1.7mm未満
ひやむぎ直径1.3mm以上1.7mm未満直径1.7mm未満
うどん直径1.7mm以上直径1.7mm以上
きしめん幅4.5mm以上厚さ2.0mm未満幅4.5mm以上厚さ2.0mm未満

いずれも栄養価に大きな違いはないため、食感の好みで食べ分けるとよいでしょう。

 

 

そうめんはのど越しがよく食べやすいため、とくに夏の時期に頻繁に食べる方もいるでしょう。

高頻度でそうめんを食べる際には、栄養バランスの観点からいくつか注意したいことがあります。

ここからはそうめんの栄養価の特徴や、そうめんの注意点について解説します。

 

糖質が多い

そうめんは生成された白い小麦粉を主原料としているため、糖質量が多い特徴があります。

そうめんのみの食事では一度に大量の糖質が取り込まれるため、血糖値が一気に上がりやすいでしょう。

糖質摂取により血糖値が急上昇すると、血糖値を下げるためのホルモン、インスリンが多量に分泌されます。

インスリンは血中の余った糖を、筋肉や肝臓、脂肪組織に蓄えるよう働きかけます。

しかし筋肉や肝臓に蓄えておける糖質量には限りがあるため、これらに蓄えきれなかった分はすべて脂肪へ。

糖質食品が太りやすいと言われているのはこのためです。

またインスリンの大量分泌が繰り返されることで、インスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」や、インスリンが十分に分泌されなくなる「インスリン分泌不全」を生じることも。

これらは糖尿病のリスク因子にもなるため、血糖値の急上昇を招きやすいそうめんの摂りすぎには十分注意したいものですね。

 

たんぱく質や微量栄養素が少ない

そうめんは糖質こそ多いものの、体に必要なたんぱく質や脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などはほとんど含まれていません。

そうめんのみの食事ではこれらの栄養素を十分に摂取できず、栄養不足をきたしやすい点が問題となるでしょう。

そうめんからは摂取が難しい栄養素を補うためには、野菜や卵などのトッピングを加えたり、主菜や副菜を別に用意したりする必要があります。

また、そうめん自体の栄養価を高めたい場合には、全粒粉と呼ばれる、未精製の小麦粉を使用したそうめんを選ぶ方法もあります。

全粒粉の小麦粉にはたんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維などが通常の小麦粉よりも多めに含まれています。

トッピングや他のおかずを用意したうえで、そうめんを全粒粉小麦のものに変更すれば、栄養不足のリスクをさらに減らしやすくなるでしょう。

 

満腹感を得にくい

そうめんは小麦粉を使用した麺のなかで最も細く、十分に咀嚼せずともするする食べられます。

そのため食事時間が短くなりやすく、食べ終えたときに十分な満腹感を得られず、おかわりをして食べ過ぎてしまうこともあるようです。

噛む回数もうどんやきしめんに比べ少なくなりやすいため、満腹中枢が刺激されない点も問題となるでしょう。

そうめん自体をよく噛めるような状態にすることは難しいため、よく噛む必要のあるトッピングで咀嚼回数を増やせるようにすると、満腹感を得やすくなるでしょう。

手軽に用意できるものでは、キュウリやパプリカなどがおすすめです。

 

 

ここからは、夏のそうめんをよりおいしく、より健康的に食べるためにおすすめしたいトッピングについて解説します。

そうめんを飽きずに楽しむためのアイデアとして、ぜひ参考にしてください。

 

キュウリやトマトなどの夏野菜

キュウリやトマトのような夏野菜はトッピングの定番と言えるでしょう。

キュウリは縦の細切りにすることで麺とよく馴染むほか、咀嚼回数を増やして満腹感を得やすくする効果も期待できます。

トマトはくし形に切ればそのままトッピングとして活用できるほか、サイコロ状の小さな角切りにして、めんつゆに混ぜると酸味のあるソースとしても楽しめます。

 

錦糸卵やハム

さっぱりと食べやすいたんぱく質源として、卵やハムもおすすめです。

卵はゆで卵が最もお手軽ではありますが、そうめんとの相性を考えると錦糸卵にチャレンジしてもよいでしょう。

卵をほぐすときに水溶き片栗粉を少々混ぜると、薄焼き卵が破けにくくなり、綺麗に仕上がります。

卵は黄色の、ハムはピンク色の彩りとなるため、そうめんをよりおいしく見せるためにも役立ちます。

 

豚しゃぶや鯖缶

たんぱく質を効率よく摂りたい場合には、肉や魚のトッピングもおすすめです。

比較的簡単に用意できる豚しゃぶや、調理不要の鯖缶などを組み合わせてみましょう。

豚しゃぶの場合には、そうめんのつゆをゴマだれベースのものにすると、全体の味のバランスがよくなります。

鯖缶の場合にはめんつゆのままでもおいしく食べられますが、トマトを合わせて酸味を強調させるアレンジもおすすめです。

 

オクラや納豆などのネバネバ

オクラ、納豆、とろろ、なめたけのようなネバネバした食品も、そうめんとよく合います。

納豆のたれやなめたけには味が付いているため、普段のつゆを少し薄めてこれらを合わせることで、少し風味の異なるそうめんを楽しめるでしょう。

とくに納豆はたんぱく質と食物繊維を同時に摂れる優秀な食品です。

そうめんのアレンジを楽しみつつ、栄養価を効率よく高めたい方におすすめです。

 

 

そうめんは小麦粉をベースとした細麺であり、糖質に栄養価の偏った主食タイプの料理です。

のど越しがよく食べやすいものの、食べ過ぎたりそうめんのみを食べ続けたりするやり方は避けるべき。

野菜や卵、肉や魚のようなトッピングでのアレンジで、栄養価とボリュームを高めたそうめんをおいしく楽しみましょう。

 

 

<参考文献>

文部科学省 | 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(食品成分データベース)

厚生労働省|健康日本21アクション支援システム Webサイト|インスリン

農林水産省|ゆっくり食べる

厚生労働省|健康日本21アクション支援システム Webサイト|速食いと肥満の関係 -食べ物をよく「噛むこと」「噛めること」

 

 

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