夏のお盆のように、親族が集まる場で何かと見かけることの多いおはぎ。
似た食べ物にぼたもちがありますが、違いを知らない方も多いのではないでしょうか。
本記事ではおはぎやぼたもちの特徴、および作り方や食べる際の注意点について解説します。
おはぎやぼたもちをおいしく食べる方法や、保存のコツなどを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

おはぎとぼたもちについて
おはぎもぼたもちも、俵型ににぎったお米をあんこで包んだり、きな粉やごまなどをまぶしたりして楽しむ料理です。
まずはおはぎとぼたもちの特徴について解説します。
おはぎやぼたもちを供える「お彼岸」とは?

お彼岸とは一般に、春分の日と秋分の日の前後3日間、計7日間を指します。
2025年の春分の日は3月20日のため、3月17~23日が春のお彼岸となるでしょう。
また同年の秋分の日は9月23日のため、9月20~26日が秋のお彼岸となります。
春のお彼岸では、春の自然の恵みに感謝し、ご先祖の霊を供養する意味合いでお供えをおこないます。
秋のお彼岸でも、秋の収穫への感謝とともに、同じようにお供えがおこなわれているようですね。
おはぎやぼたもちに込められた意味は?

なぜ、お彼岸のご先祖様へのお供え物として、おはぎやぼたもちが選ばれたのでしょう。
おはぎやぼたもちの原料である小豆は、鮮やかな赤い粒が特徴的です。
古来より、小豆の赤い色には、邪気を払い、災難から身を守るという意味合いが込められていたようです。
また、昔は砂糖が貴重な品であったため、貴重品である砂糖を用いた料理をお供えすることで、ご先祖様への感謝の気持ちを伝える意味もあったと言われています。
現在では、おはぎやぼたもちは日常的な和菓子のひとつとしても親しまれており、祭り事やお祝いの席など、大勢が集まる場所でもよく見かけます。
しかし元々は、縁起のよい小豆と、貴重な品の砂糖をぜいたくに用いた、ご先祖様へのお供え物として相応しい食品として扱われていたようですね。
おはぎとぼたもちの違いは?

どちらも彼岸に供える風習からはじまったお菓子ですが、この二つはいくつかの基準で区分されています。
有名なものとして、春に作るものを、春の花である牡丹になぞらえて「牡丹餅(ぼたもち)」、秋に作るものを、秋の花である萩になぞらえて「萩の餅(おはぎ)」と呼んだ、という説があります。
一方、地域によってはこしあんを用いたものが「ぼたもち」、つぶあんを用いたものが「おはぎ」と呼び分けられている場合もあるようです。
おはぎやぼたもちはどう作る?

ここからはおはぎやぼたもちの作り方について簡単に紹介します。
お彼岸の時期のお供えだけでなく、お祝いの場での料理や日常の和菓子など、おはぎやぼたもちを楽しめる機会はたくさんあります。
お盆での集まりは、みんなでおはぎやぼたもちを囲む絶好のタイミングです。
気になった方はぜひ、おはぎやぼたもち作りに挑戦してみましょう。
基本のレシピ

おはぎやぼたもちは、もち米またはうるち米と、小豆をベースに作られます。
今回はもち米とあんこ、そしてきな粉を用いたものを紹介します。
<主な材料(あんこ6個ときなこ4個)>
• もち米(420g)
• うるち米(30g)
• あんこ(300g)
• きなこ(適量)
• 塩(小さじ1)

<作り方>
1. もち米とうるち米を合わせたものを炊飯器で1時間浸水させる
2. 炊飯器の3合の目盛りまで水を足して、塩を入れて炊飯する
3. 300gのあんこを、あんこのおはぎ用として40gずつ6個、きなこのおはぎ用として15gずつ4個、それぞれ取り分ける
4. 炊飯したもち米をすりこぎで少し潰して粘り気を出してから10等分する
5. あんこ:俵状にしたおにぎりをあんこ40gで包む
6. あんこときな粉:15gのあんこを包んで俵状にしたおにぎりにきな粉を振りまぶす
もち米をベースにおはぎやぼたもちを作る場合、うるち米を1割ほど入れると柔らかさを保ちやすくなります。
アレンジ方法

おはぎやぼたもちは外側にあんこをまぶすか、内側にあんこを入れてきな粉で包むかの2パターンが定番ですが、ほかにもさまざまなアレンジレシピがあります。
有名なものとして、枝豆でつくるあんの「ずんだ」をまぶす方法があります。
黄緑色のおはぎは鮮やかで、見た目にも楽しみやすい一品です。
洋菓子の雰囲気を出したい場合には、クリームチーズをもち米で包むアレンジもおすすめです。
塩気の効いたクリームチーズが、甘いあんことよく合うでしょう。
カボチャやサツマイモを混ぜこんだもち米でおはぎを作る方法もあります。
秋の味覚とともにおはぎやぼたもちを楽しみたい方はぜひ試してみましょう。
余った場合の保存方法

おはぎやぼたもちを作りすぎてしまい、余った場合には、ひとつずつラップに包んで冷凍庫へ入れましょう。
冷蔵庫への保存では、もち米が硬くなりすぎておいしく食べることが難しくなります。
当日中に食べきる予定がある場合を除き、余ったおはぎやぼたもちは冷凍保存しましょう。
冷凍庫の冷風におはぎやぼたもちが直接触れることを防ぐため、ラップで包んだ上からさらにタッパに入れるかアルミホイルで包むと、さらに乾燥を防ぎやすくなります。
食べる際には冷凍庫から取り出し、自然解凍させましょう。2~3時間ほどでおいしく食べられるようになります。
もちろん常温保存は避けるべきです。
とくに夏場は気温も湿度も高く、腐敗のリスクが高まるため、必ず冷凍保存か、短時間の冷蔵保存を心掛けましょう。
子どもや高齢者がおはぎやぼたもちを食べる際の注意点

小さな子どもや高齢者がおはぎを食べる際には、もち米による喉の詰まりに注意が必要です。
誤嚥や窒息のリスクを防ぐため、うるち米の含有量を増やして粘り気を少なくすることをおすすめします。
うるち米のみを使用したおはぎやぼたもちもおいしく食べられるため、小さな子どもや高齢者でも安全に食べられるものを作りたい場合にはぜひ試してみましょう。
また糖尿病で血糖コントロールが必要な高齢者においては、おはぎやぼたもちの食べ過ぎにも注意が必要です。
デザートやお菓子として食べる場合には1個までにしておきましょう。
食事としておはぎやぼたもちを食べる際には、その分、主食の量を減らす工夫で糖質の摂りすぎを防ぎましょう。
おはぎやぼたもちをおいしく食べよう

お盆の集まりで出されることの多いおはぎやぼたもちは、元々はお彼岸の時期に、ご先祖様への感謝を示すお供え物として作られていたもの。
もち米とうるち米、あんこ、きな粉などのシンプルな材料で作れるため、ぜひ試してみましょう。
一度に多くを作りすぎた場合には、密閉して冷凍保存させ、少しずつ食べることをおすすめします。
太るリスクや糖尿病のリスクを下げるため、おやつとして食べる場合には1個までに抑えた方がよさそうですね。
食べる量に気を付けつつ、おはぎやぼたもちをおいしく楽しみましょう。
<参考文献>