栗の栄養価はナッツ並み!?おいしい秋の味覚を分析!

 

秋の訪れとともに店頭に並び始める栗。

ホクホクとした食感と優しい甘さは、この季節ならではの大きな楽しみですね。

おやつ感覚で食べることの多い栗ですが、水分量が少なく、その分さまざまな栄養素を含む優秀な食品でもあります。

本記事では、栗の特徴や含まれる栄養素、おいしさを引き出す食べ方などを解説します。

 

 

まずは、私たちの食卓でおなじみの栗がどのような食べ物なのか、その背景を見ていきましょう。

 

歴史の長い種実類

栗は、世界中で古くから親しまれてきた歴史の長い食材です。

日本での歴史も非常に長く、なんと縄文時代の遺跡から栗が出土することも。

古代から大切な栄養源として食べられてきたことが分かりますね。

植物学的には、栗はナッツ類(木の実)の仲間です。

しかしクルミやアーモンドのようなナッツとは異なり、脂質が少なめで、デンプンに代表される炭水化物が多い特徴があります。

分類上はクルミやアーモンドと同じですが、栄養組成としてはカボチャやイモ類に近いかもしれませんね。

 

甘栗との違い

栗、と聞いて、スーパーやコンビニでもよく見かける甘栗を想像する方も多いかもしれませんね。

しかし甘栗は、日本で摂れる栗(和栗)とは別の品種です。

甘栗は、中国で採れる「天津甘栗(シナグリ)」という小さめの品種。

元からあの甘さがあるわけではなく、麦芽糖のシロップを用いて香ばしく焼くことで甘さを強化しています。

一方の和栗は粒が大きく、ほくほく、しっとりとした食感を楽しめます。

甘さは控えめであるため、栗ご飯のように料理にアレンジしてもおいしく食べられますね。

 

 

秋の味覚として、9月から11月頃に店頭で見かける栗。

旬の時期でも大量に食べる機会はほとんどないかもしれませんが、少量でも「太りそう」と考えて避ける方もいるのではないでしょうか。

もちろん食べ過ぎれば太るもとになりますが、栗は美容や健康を意識する方に役立つ栄養素を効率よく摂ることのできる優秀な食品でもあります。

ここからは栗に特徴的な栄養素について解説します。

 

ビタミンC

レモンやイチゴといったフルーツのイメージが強いビタミンCですが、実は栗にも多めに含まれています。

茹でた栗100gにつき、ビタミンCは33mg。

イチゴの62mgには及ばないものの、温州みかんの35mgや夏みかんの38mgに匹敵する含有量であることが分かるでしょう。

通常、ビタミンCは熱に弱い性質を持っています。

栗のビタミンCはデンプンに守られているため、加熱しても壊れにくいという嬉しい特徴があります。

ジャガイモのビタミンCが熱に強いのと同じ理屈ですね。

 

食物繊維

栗からは、お腹の調子を整えてくれる食物繊維も摂取できます。

茹でた栗100g中の食物繊維は6.6g。

これはブロッコリーの5.1gを凌ぎ、クルミの7.5gに迫る多さです。

食物繊維には、お腹の調子を整えたり、コレステロールを減らしたり、余分な糖やナトリウムの吸収を防いだりと、さまざまな健康効果が確認されています。

栗の皮や渋皮の周辺から多めに摂れるため、渋皮を綺麗に取り切らずに、渋みとともに味わう方法もおすすめです。

 

タンニン

タンニンとはポリフェノールの一種であり、栗の渋皮に含まれる赤褐色の成分です。

強い抗酸化作用があり、老化や病気の原因となる酸化ストレス、体のサビのようなものを抑えるように働きます。

髪や皮膚においては美容のサポートに、血管においては健康、とくに生活習慣病予防のサポートに、といった目的で注目されている成分でもあります。

栗においては、渋皮ごと食べられる渋皮煮にすると、タンニンを効率よく摂れるでしょう。

 

 

ここからは栗をおいしく食べる方法や、おいしさを損なわず保存する方法について解説します。

大量の栗を手に入れたときや、栗を少しずつ食べたいときなどの参考に、ぜひ確認してみてください。

 

塩を加えてじっくり茹でる(炊き込みご飯やコロッケなどに流用)

シンプルな塩茹では、栗本来の甘みを一番ダイレクトに感じられる方法です。

栗の表面の汚れは、水にしばらく浸すことで取れます。

あらかじめ表面を綺麗にしてから、鍋たっぷりの塩水で茹でましょう。

塩は栗の重さの3%が目安です。

弱火で40〜50分ほど茹でると、栗の実がやわらかく、ホクホクした状態になります。

そのまま殻を割ってもおいしく食べられるほか、栗ご飯にしたり、潰すことでカボチャコロッケの要領で栗コロッケにも応用できます。

さまざまな料理のバリエーションを楽しみましょう。

 

使い切れない分は冷凍保存

生のまま常温で保存すると味が落ちるほか、乾燥して虫がついてしまうこともあります。

食べきれない分や使い切れない分は、早めに冷凍保存しましょう。

栗は生のままでも、茹でてからでも保存できます。

生のままの栗は水洗いして水気を拭き取ってから冷凍しましょう。

凍ったまま包丁を入れると、硬い殻や皮も取れやすくなります。

茹でてから保存したい場合には、殻を剥いて取り出したものを密閉できる袋に入れて冷凍しましょう。

 

 

豊かな風味を楽しめる和栗は、ビタミンCや食物繊維、タンニンといった、体に嬉しい栄養が詰まったスーパーフードです。

定番の茹で栗やアレンジ料理で上手に取り入れて、短い秋の味覚を心ゆくまで堪能してみましょう。

 

 

<参考文献>
文部科学省 | 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(食品成分データベース)

 

 

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